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大文字と小文字のデザインが同じアルファベット「C」 [詰将棋]

「アルファベット・C」はデザイン的には、大文字も小文字も同じだ。
さらに活字体も筆記体も同じだ。
そもそも「C」は作例は多くはない。
「小文字アルファベット・c」は実は非常に厄介で、小文字と判るデザインはなさそうだ。
その場合は面積が小さいデザインとなるが、「アルファベット・C」としては4X5(例えば小西作)が一般的で、4X4も作られている。
私自身は、4X4を作っている(新館「詰図の舞」C(第3番))、
さらには、3X4も作っている(新館「詰図の舞」C(第28番))。
だがデザイン的には悩ましく、迷う。
今回はC(第28番)で作成済とするか、あるいはむしろ4X5を作るべきかとも思ったが、結局は再度4X4を作った、3X4はデザイン的に無理をしていると感じるからだ。

小西逸生作「毎日新聞昭和39年6/09(春霞・p.68」あぶり出し曲詰「C」
作意
35金・46玉・66飛・同馬・45金・同玉・36金・54玉・32角成・53玉・43馬 まで11手詰
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詰上り図
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山本正作「第19回関西詰将棋ファングループ会合、昭和49年4月14日・解答競争問題(資料作成・田宮克哉)」:第S番「あぶり出し曲詰・S」
推定作意
45金(A)・56玉・55金・66玉・75銀・同馬・67銀・55玉・57竜・同馬・64馬 まで11手
(A)54銀成以下、同玉・64銀成・55玉・65金・56玉・55金以下余詰。
43銀成以下でも余詰。
(A)64銀不成以下、56玉・65銀・66玉・75銀・同馬・同馬・同玉・76銀打以下余詰。
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詰上り図
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修正案
初手に複数の余詰あり、2手省いて修正とするしかなさそうだ。
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第1152番は、「詰図の舞」「小文字アルファベット・c(活字体)」だ。
第1156番は、「詰図の舞」「小文字アルファベット・(活字体)」だ。
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第1156番「詰図の舞」「小文字アルファベット・(活字体)」15手
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作意は、 2023/02/21 へ
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2023/01/04 の作意

第1152番:「詰図の舞」「小文字アルファベット・c(活字体)」
65金・同玉・15竜・66玉・65竜・同玉・76金・64玉・46角成・同飛・54銀不成・63玉・62銀成・64玉・63成銀・同玉・53歩成・64玉・54と まで19手詰
詰上り図
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「図形:5筋縦一線」 [詰将棋]

「図形・5筋縦一線(9駒)」では中央で詰ます時は、「数字・1」の応用となる。
51玉の詰上りや、59玉付近の詰上りでは別の収束形が必要だ。
門脇作は「数字・1」で使う詰上りに近いと言える。
1151番は、近年になって急に作図例が増えて来た「銀を縦に並べる4銀詰」で使われている詰上り形を使っている。
この収束形は、縦の4銀詰の形がどこの筋でも作れると言うメリットがある、作例も筋を変えた作品がある(門脇芳雄作、北原義治作、岡田敏作等)。
だが縦一線(9駒)の詰上りの一部に使う事は、4銀詰の特徴が消える事から、あまり向いていないと感じた。
縦一線は全体としては作図例が多く、9駒一線ではそれを部分的に含む事から、新しい詰上りは難しいと感じる。
5筋縦一線は、片側のスペースを使っての逆算となるようだ。

門脇芳雄作「曲詰百歌仙・第98番」あぶり出し曲詰「宇宙・縦一線」
作意
13歩成・同飛・21銀不成(A)・11玉・12歩・同飛・同銀成・同玉・22飛・11玉・21飛成・同玉・32歩成・同玉・43金・同玉・44金・同玉・43金・同玉・42桂成・同玉・41桂成・同玉・42歩・同玉・43歩・同玉・53桂成・同角・65角・44玉・55銀・45玉・54角・56玉・57飛・同玉・58金・56玉・57香 まで41手詰
(A)13同銀成以下、同玉・14歩・同玉・24飛・13玉・14歩・12玉・21飛成・同玉・32歩成以下余詰。
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詰上り図
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山本正作「第19回関西詰将棋ファングループ会合、昭和49年4月14日・解答競争問題(資料作成・田宮克哉)」:第R番「あぶり出し曲詰・R」
推定作意
43と(A)・54玉・45金・同銀・63銀不成(B)・同銀・53金・55玉・46金・同銀・56歩・同角・65飛・同角・66金 まで15手
(A)43桂成以下余詰。
43銀成以下でも余詰。
(B)44と以下、同玉・43金(C)・34玉・33金打・24玉・25金・13玉・16飛まで余詰。
(C)では43銀成、あるいは43桂成以下でも余詰。
(B)あるいは53金以下同角・同と・同玉・63桂成以下余詰。
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詰上り図
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修正案
持駒金4枚の作品だが、それが強くて修正は困難だ。
そこを変えると、原作と離れてしまうので修正は無理と思う。

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第1151番は、「詰図の舞」「図形(9駒の線):5筋縦一線」だ。
第1155番は、「詰図の舞」「図形(9駒の線)」で別の筋の直線だ。
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第1155番「詰図の舞」「図形(9駒の線)」29手
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作意は、 2023/02/15 へ
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2022/12/29 の作意

第1151番:「詰図の舞」「図形(9駒の線):5筋縦一線」
17竜・36玉・45角・46玉・57桂・34玉・43銀不成・同玉・23竜・52玉・53竜・同玉・54金・52玉・53銀・51玉・52銀打 まで19手詰
詰上り図
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「漢字」の部首・パーツのデザインの迷い [詰将棋]

漢字で部首・パーツに分けられる字では、個別のパーツでも、全体の組み合わせでもともにデザインに迷う事が多い。
通常は、駒数が多いパーツの側で詰上げる形を目指す事が多い。
冠側に駒が多い形では、玉をそちら側(下段玉で詰上がる形)を選ぶ事が多い。
上部に駒が多い部分は逆算で捌く事が難しいからだ。

デザインで迷いながら、作図を開始した時は、完成後にも再度でデザインを考え直したくなる事がある。
別案があるパーツ側が、序盤(逆算で遡る側)ならば、逆算のやりなしでのデザイン変更もあり得る。
だが、終盤(収束側で逆算の始め側)のパーツ側ならば、全体の作り直しになる。
あるいは、デザイン違いで2作作図する事になるだろう。
収束はわずかなデザイン違いでも、修正は難しいからだ。
2023年年賀詰は、デザイン違いの作例だが、「漢字・守」もデザイン違いを作りたい形であり、実は別案も作図中だ、いつか公開予定だ。
デザインに迷う形は、複雑な形ではより増えてくる。

海老原辰夫作「星河・第91番」
作意
53桂・同歩・74角成・52桂合・42歩・同玉・53金・同玉・45桂・54玉・66桂・同角・46桂・44玉・34金・45玉・35金・55玉・64銀不成・同桂・56歩・同桂・45金・同玉・63馬・55玉・54馬 まで27手詰
作者は曲詰でないとしている。最終に44玉ならば「二」になり、曲詰と思うのだが・・、作意の詰上りも何かの形に見える。
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詰上り図
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山本正作「第19回関西詰将棋ファングループ会合、昭和49年4月14日・解答競争問題(資料作成・田宮克哉)」:第Q番「あぶり出し曲詰・Q」
(注:「あぶり出し曲詰・P」は作意が不明なので飛ばす)
推定作意
22角成・44桂合・56銀(A)・同と・47桂(B)・同と・57飛・同と・45角成・同玉・57桂・55玉・56歩・同玉・23馬・55玉・45馬 まで17手
(A)同馬以下、同玉・46竜・53玉・73飛成以下余詰。
あるいは、45角成以下同玉・57桂以下余詰。
あるいは、54と以下、同と・同角成・同玉・94飛以下余詰。
(B)46竜以下、同玉・35銀以下余詰。
あるいは、67桂以下、同と・44馬・同玉・46竜以下余詰。
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詰上り図(26と>香)
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修正案
26香が強く余詰が生じるので2手省き、26香は削除の方向(11馬配置とする)で考える。
56桂を成桂に変更する。
そこでも56銀・同と・67桂・同と・44馬・同玉・46竜以下の余詰があり、それを玉方26とを置いて消す。97飛位置変更。
変更図の作意
56銀・同と・47桂・同と・57飛・同と・45角成・同玉・57桂・55玉・56歩・同玉・12馬・55玉・45馬 まで15手
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第1150番は、「詰図の舞」で、「漢字・守(まもる・しゅ)」だ。
第1154番は、「詰図の舞」で、「漢字」だ。
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第1154番「詰図の舞」「漢字」27手
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作意は、 2023/02/09 へ
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2022/12/23 の作意

第1150番:「詰図の舞」「漢字・守(まもる・しゅ)」
17金・同玉・15飛・27玉・25飛・37玉・48銀・46玉・68角・同香成・47香・55玉・45飛・同桂・46金・同桂・66金・54玉・53と・同玉・62馬・同玉・73銀・53玉・63香成・同桂・54歩・同玉・43銀不成・53玉・52と まで31手詰
詰上り図
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海老原辰夫作「星河」について [詰将棋]

海老原辰夫氏は「詰パラ800記念号」に初形象形曲詰「8」とあぶり出し曲詰「8」の双方掲載された、まさにオールラウンドの作家だと言える。
作品集に「星河」がある、平成28年刊行で101局を掲載している。
主に手数順の配列だが、13手から17手の手数作が圧倒的に多い、そこが特に得意な手数だと思われる。
未発表の長編と双玉作を含み、第63番から69番があぶり出し曲詰となっていて、そのデザインは「二」「キ」「リ」「エ」「コ」「ト」「E」だ。
さらに第91番もあぶり出し曲詰にも見えるのだが・・・?。
作品の多くは、最小駒数・形のデザインで作られている、そのような作品が作品集の中心となっていて興味深い。
さらには、合駒や不成を手順に取り入れた作品も多い、それは曲詰でも同じだ。
初形象形曲詰は無いが、飛角図式がある。

海老原辰夫作「星河・第69番」あぶり出し曲詰「E」
作意
56金・同玉・57銀・65玉・64銀成・同桂・66歩・54玉・53竜・同玉・43と・54玉・55歩・同玉・75飛・65桂合・44銀・54玉・63銀不成・同角・53銀成・55玉・65飛・同馬・67桂 まで25手詰
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詰上り図
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山本正作「第19回関西詰将棋ファングループ会合、昭和49年4月14日・解答競争問題(資料作成・田宮克哉)」:第O(オー)番「あぶり出し曲詰・O」
推定作意
57金・75玉・76銀・同玉(あ)・65銀・75玉・64銀・同玉・84竜・55玉・46銀・同竜・47桂(A)・同竜・37角・同竜・44竜 まで17手
(あ)64玉は、63銀成以下2手長駒余り。
(A)46同金以下、同玉・37角・56玉・86竜以下余詰。柿木将棋ならではの大駒で追う余詰だ。
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詰上り図
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修正案
原作での余詰は修正困難だ。収束を短くすると、前半の変化が長手数になってしまう。

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第1149番は、「寄木の舞」で、「対称」>「対称」だ。
第1153番は、「寄木の舞」で、「七」だ。
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第1153番:「寄木の舞」「七」21手
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作意は、 2023/02/03 へ
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2022/12/17 の作意

第1149番:「寄木の舞」「対称」>「対称」
36馬・56玉・47馬・55玉・67桂・同と・57香・同と・66金・54玉・65金・同桂・36馬・55玉・45馬 まで15手詰
詰上り図
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謹賀新年、そして年賀詰 [詰将棋]

2023/01/01に「詰将棋駒の舞(新館)」の定期更新を行った。
「2022/12月-1」の作意発表は、「寄木の舞」で、少しだけ上にずれた構図だ。
「2022/12月-2」の作意発表は、「詰図の舞」で、あぶり出し曲詰「漢字・光(こう・ひかり)」だ。
「詰図の舞」「寄木の舞」の追加登録も行った。

「2023/01月-1」は、年賀詰で、「詰図の舞」「あぶり出し漢字」で、干支の漢字だ。
「2023/01月-2」は、年賀詰で、「詰図の舞」「あぶり出し漢字」で、やはり干支の漢字で「-1」と同じ漢字だが2駒多いデザインだ。

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年賀詰は恒例にしたい「漢字・干支」だ。
だが、「干支」「干支の動物」ともに漢字が難しく、あぶり出し曲詰で作図出来ない字もある。
2022年の「虎」「寅」は難しく、略字でも厄介だった。
2023年の干支は作図可能だが、駒数的には難しい漢字だ。
干支漢字を作図したが、その後にさらに2駒多いデザイン(詰上り)で別の作図を行った、最初は駒数を出来るだけ少なくする、その後に違うデザインで作りたくなった。

既に2024年の「辰・竜」は、漢字は駄目だろうかと思い始めている。

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小文字アルファベットは可能な限りは、大文字とはデザインが異なる活字体で作図する。それが難しいならば、筆記体を考える、と予定している。
ただし、どちらも同じデザインになる時は、可能なだけ小さなデザインを使うしかないと思っている。

河内勲作「おくろう記・第58番」象形曲詰「c」
作意
52銀・同馬・同桂成・同玉・53銀・同銀・同と・同玉・35角・44歩合・同角・43玉・54角・34玉・35銀・23玉・45角・13玉・24銀打・14玉・23銀不成・15玉・26銀・16玉・17銀・15玉・16歩・24玉・34銀成・13玉・23成銀・14玉・15歩・25玉・26歩・15玉・33角成・14玉・24馬 まで39手詰
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山本正作「第19回関西詰将棋ファングループ会合、昭和49年4月14日・解答競争問題(資料作成・田宮克哉)」:第N番「あぶり出し曲詰・N」
推定作意
74銀成・同銀・73銀・53玉・44竜(A)・同角・42角成・54玉・45銀・55玉・64馬 まで11手
(A)26角・52玉・51桂成以下余詰。
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詰上り図
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修正案
(A)34竜を35竜に変えるしかなさそうだ、だが前半の変化が詰まなくなる。
故に7手詰まで前半を省く事になるが、配置の意味が無くなる。
原作は修正困難だ。

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第1148番は、「詰図の舞」で、「小文字アルファベット・b(活字体)」だ。
第1152番は、「詰図の舞」で、「小文字アルファベット・(活字体)」だ。
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第1152番「詰図の舞」「小文字アルファベット・(活字体)」19手
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作意は、 2023/01/28 へ
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2022/12/11 の作意

第1148番:「詰図の舞」「小文字アルファベット・b(活字体)」
63銀不成・同銀・43馬・55玉・65金・同銀・67桂・同と・56香・同玉・34馬・55玉・45馬 まで13手詰
詰上り図
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