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酒井克彦「からくり箱」について [詰将棋]

酒井克彦作「からくり箱」は100番集で、平成25年7月発行だ。
構想派とも、意外な手順からペテン師とも呼ばれた作風で、「からくり箱」の名称はぴったりだが、作者の死後の出版だ。
死後の出版も複数あるが、機会を逃すと有力作家でも個人作品集が無いケースも起きる。できれば、ある程度数が揃った作者には、早期に第1集は出版を考えて欲しいと思う。
酒井氏は将棋世界の付録を出した事で安心して、100番集は出す気は少なかったようだ。
名古屋の香龍会で度々会っていて、作品検討も行っていた。
だが図面だけ見せられても、作意が判らず検討以前に、困ったことが多い。
その時の図面は写していなく残っていないのだが、発表もなく作品集にも載っていない作がある、当時は、他の人の作品の図面を残すことは全く考えなかった。

酒井克彦作「からくり箱:第33番」
作意
46銀打・同桂・56銀・同桂・44銀・同桂・45馬・同桂・64馬 まで9手
同桂4回が特徴的だ。
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詰上り図
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田中至作「過雁組曲」:第18番「あぶり出し曲詰・ソ」
作意
84馬・63玉・55桂・54玉・65銀・45玉・34銀・同金・46歩・同竜・54銀・同玉・34竜・55玉・65金・同玉・66金・同竜・74馬・55玉・44竜 まで21手
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詰上り図
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第1177番は、「寄木の舞」「図形・対称>仮名「サ」」だ。
第1181番は、「寄木の舞」「対称または「十」」だ。
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第1181番「寄木の舞」「対称または「十」」11手
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作意は、 2023/07/21 へ
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2023/06/03 の作意

第1177番:「寄木の舞」「図形・対称>仮名「サ」」」
作意
54飛・同玉・56香・同馬・53桂左成・55玉・54成桂・同玉・63角・55玉・47桂・同馬・45角成 まで13手詰
詰上り図
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「小文字アルファベット・i(筆記体)」 [詰将棋]

「大文字アルファベット・I」「小文字アルファベット・i(活字体)」「数字・1」のデザインは似ていて、さらに難しく、悩ましい。
「小文字アルファベット・i」については、筆記体を作ることにした。
その理由とメリットは、
縦一線でなく、大文字と差別できる。
数字とも区別できる。
駒数が少なく、詰上り形も依然として難しそうだが、その類似性も弱まりそうだ。
1176番は、不満もあるが「I」「1」とは、はっきりと異なる。

ただし、筆記体の「小文字アルファベット・i」と判っていないと、何かは判り難い面はある。


河内勲作「おくろう記:第68番」:象形
作意
52歩・同金・同桂成・同玉・42香成・53玉・44金・42玉・43歩・51玉・73角成・62飛合・42銀・61玉・72銀・同飛・51銀成・72玉・83桂・81玉・91馬 まで21手
大文字か小文字かは、見る人の印象だろう。
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田中至作「過雁組曲」:第17番「あぶり出し曲詰・レ」
作意
45銀・同と・64金・同香・63銀・55玉・56飛・同と・46銀・65玉・57桂・同と・66竜 まで13手
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詰上り図
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第1176番は、「詰図の舞」「小文字アルファベット・i(筆記体)」だ。
第1180番は、「詰図の舞」「小文字アルファベット・j(筆記体)」だ。
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第1180番「詰図の舞」「小文字アルファベット・j(筆記体)」17手
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作意は、 2023/07/15
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2023/05/28の作意

第1176番:「詰図の舞」「小文字アルファベット・i(筆記体)」
作意
43銀不成・同金・35銀・45玉・54銀不成・同金・34銀・同玉・52角成・45玉・54馬・同玉・55金 まで13手詰
詰上り図
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図形に「名称」を付けたいけれど [詰将棋]

変形V型の横非直線は、秘曲集の様に形状を表す名称を付けるとわかりやすいし、話題にしやすいと思う。
だが、図形の名称を付けることは結構難しく、イメージもなかなか浮かばない。

図形に図形名以外の物の名称があるあぶり出し曲詰としては、添田宗太夫作や田中至作や岡田敏作をまず思い出す。
事前に名称を決めてから作図している作品が多いと思うが、完成後に命名した場合もあると予想する。
当然にシリーズで作図している場合もある。
それは個人的に興味があり、何かないかと時々考えている。

1175番・1179番共に、言葉で表しにくい形状だ。

添田宗太夫作「将棋秘曲集:第88番」:あぶり出し「針子」
作意
82香成・同銀・91飛・同銀・同香成・71玉・82銀・62玉・73桂成・51玉・52桂成・同玉・63角・42玉・32香成・同玉・33金・21玉・11角成・同玉・22金 まで21手
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詰上り図
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田中至作「過雁組曲」:第16番「あぶり出し曲詰・タ」
作意
47金・同玉・48馬・56玉・67竜・同と・68桂・同と・65銀・同歩・57香・同桂成・34角成・同銀・55飛・同玉・37馬・56玉・46馬 まで19手
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詰上り図
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第1175番は、「詰図の舞」「図形・9駒線:横非直線(Vに近い)」だ。
第1179番は、「詰図の舞」「図形・9駒線:横非直線(わずか)」だ。
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第1179番「詰図の舞」図形・9駒線:横非直線(わずか)」23手
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作意は、 2023/07/09
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2023/05/22の作意

第1175番:「詰図の舞」「図形・9駒線:横非直線(Vに近い)」
作意
65馬・同銀・32角・44玉・24飛・同歩・45香・同玉・36銀・44玉・35銀・55玉・85角成・同玉・66銀打・76玉・78竜・85玉・87竜・94玉・84竜 まで21手詰
詰上り図
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「漢字部首・にんべん」及び「仮名・イ」 [詰将棋]

漢字の部首「にんべん」は、「仮名・イ」と同じデザインの筈だが、簡略形を目指すと異なってしまう感がある。
曲詰「仮名・イ」の作例は多いので参考にする作は多いが、漢字にはそのままは使い難い、「イ」は幅3以上で通常は幅4だが、漢字の「にんべん」は幅2が望ましいからだ。
曲詰「仮名・イ」の作品が多いのが鳥越九郎氏であり、「イの字マニア」とも呼ばれる。鳥越氏は「盤上のパラダイス」の主人公の一人であり、掲載されている「十手詰」もあぶり出し曲詰「仮名・イ」でもある。
壮棋会作品集「あさぎり」には、鳥越作のあぶり出し「イ」が5作(7手から51手)掲載されていてマニアぶりを発揮している。

鳥越九郎作「あさぎり:第71番(壮棋会編)」
作意
35金・同玉・33飛成・45玉・46銀・同金・55金 まで7手
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詰上り図
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田中至作「過雁組曲」:第15番「あぶり出し曲詰・ヨ」
作意
36金・55玉・65金・同と・46銀・同桂・45金・同飛・54銀成・同玉・43角成・55玉・56銀・同玉・67金・55玉・47桂 まで17手
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詰上り図
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第1174番は、「詰図の舞」「漢字・仏(ぶつ・ほとけ)」だ。
第1178番は、「詰図の舞」「漢字」だ。
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第1178番「詰図の舞」「漢字」23手
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作意は、 2023/07/03
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2023/05/16 の作意

第1174番:「詰図の舞」「漢字・仏(ぶつ・ほとけ)」
作意
46角・同桂・36歩・45玉・54銀・同玉・44金・65玉・55飛・同桂・56銀・75玉・76歩・同金・同金・同玉・77金・75玉・84角・同飛・76銀 まで21手詰
詰上り図
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「ギリシャ文字・Δ(デルタ)」 [詰将棋]

2023/06/01に「詰将棋駒の舞(新館)」の定期更新を行った。
「2023/05月-1」の作意発表は、「詰図の舞」「あぶり出し・ギリシャ文字で、Δ(デルタ)」だ。
「2023/05月-2」の作意発表は、「詰図の舞」「あぶり出し漢字・尤(もっとも)」だ。
「詰図の舞」「寄木の舞」の追加登録も行った。

「2023/06月-1」は、「詰図の舞」「あぶり出し・ギリシャ文字」だ。
「2023/06月-2」は、「詰図の舞」「あぶり出し漢字」だ。

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盤面中央での立体曲詰は、殆どの場合は玉を囲む部分が必要になる。
その部分は不動駒が多くなる。
その部分が動く立体曲詰を作りたいのだが、ほぼ偶然に頼る感がある。
立体曲詰を盤の端で作ると、囲う駒が片側だけで良いので、事情は一気に変わる。
従って、中央の立体曲詰と端の立体曲詰は、何度が極端に異なる。
中央で作る意味がどれほどあるのかも、疑問はあるのだが・・・。


「ギリシャ文字・Δ(デルタ)」はイメージは三角形だが、盤駒で作る曲詰「三角形」とは明らかに、幅が狭く縦長だ。
それは、曲詰「アルファベット・A」のデザインに「幅5」と「幅7」のかなり印象が異なる2デザインがある事に似ている。
「ギリシャ文字・Δ(デルタ)」は幅が狭いデザインだと思う。
当然ながら滑らかな斜め線にはならない。
「図形・三角形」は「幅5」「幅7」「幅9」が作られているが、どれでも違う狭いデザインで「Δ」をデザインした。

添田宗太夫作「将棋秘曲集:第97番」「鱗形」
作意
94金・同と・同成香・同玉・84金・95玉・85金・同玉・67角・同歩成・86銀打・76玉・77歩・65玉・54竜・同玉・45金・同飛・同成桂・同玉・44飛・35玉・47桂・同と・27桂 まで25手
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詰上り図
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田中至作「過雁組曲」:第14番「あぶり出し曲詰・カ」
作意
56歩・同桂・46銀(A)・同玉・48香・同と・35銀・同馬・37金・55玉・67桂・同香成・75竜・同歩・65角成 まで15手
(A)44銀打で、同馬・同銀・54玉・81角成・63歩合・65角・45玉・48香・同と・56角・44玉・74竜・55玉・65竜・46玉・82馬以下余詰。
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詰上り図
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第1173番は、「寄木の舞」「図形・対称>図形・対称」だ。
第1177番は、「寄木の舞」「図形・対称」だ。
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第1177番「寄木の舞」「図形・対称」13手
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作意は、 2023/06/27
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2023/05/10 の作意

第1173番:「寄木の舞」「図形・対称>図形対称」
作意
47桂・同金・67桂・同竜・56歩・同竜・同飛・同玉・66飛・55玉・57香・同金・56歩・同金・同飛・同玉・57金・55玉・66金 まで19手詰
詰上り図
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