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あぶり出し曲詰「濁音仮名・デ」 [詰将棋]

仮名文字「テ」の最小形は郵便局のマークの形であり、駒数も多くは無い。
単独文字では駒数を加えてデザインを整える事が多いようだ、だが濁音では「テ」の部分は駒を少なくする選択もある。
濁音記号部がやはり課題であり、第963番は濁音記号部は囲い駒であり、岡田作は濁音記号部は大駒とその利きを使う。
丸山正為作「将棋イロハ字図(コピー版):第135番」「デ」は玉が濁音記号部分を通る構成だ。
だが丸山作は複雑に不完全部が重なる疑問作だ(図・手順は略)。

岡田敏作「詰の花束:第585番」「デ」
86金・同歩・同銀・66玉・77竜・同と・67歩・同と・55銀直・65玉・64銀成・同金・同と・同香・66銀・同玉・22角成・同馬・56金 まで19手詰
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詰上り図
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伊藤路歩作「新イロハ歌詰(詰パラ1982.02)・第26番」・「ヰ(ゐ)」
63角成・同桂・84飛成・55玉・54竜・同玉・84飛成・55玉・54竜・同玉・45銀・55玉・73角成・同香・47桂 まで15手詰
64に駒が抜けているのは作者自認のミスらしい(解説による)
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詰上り図
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第963番は、「詰図の舞」で、「濁音仮名文字・デ」で濁音記号は囲い駒になっている。
第967番は、「詰図の舞」で、「濁音仮名文字」。
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第967番「詰図の舞」「濁音仮名文字」19手詰
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作意は、 2020/01/20 へ
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2019/12/03 の作意(スクロール)

第963番:「詰図の舞」「濁音仮名文字・デ」
65銀左・同銀・74飛・同銀・66桂・64玉・73銀引不成・同金・65歩・同銀・55銀・同香・53角成・同玉・73飛成・同角・63金 まで17手
詰上り図
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あぶり出し曲詰「正方形」「長方形」 [詰将棋]

「正方形・3X3」と「正方形・5X5」以外のあぶり出し曲詰「正方形」はあまり見かけない。
「正方形・4X4」以下は「ロ」等の文字として扱われるし、パーツにもなると思う。
「6X6」以上の大型曲詰も作例があるのかは知らない。

「長方形」も「4X3」とそれ以外に、複数のデザインが考えられるが、小型曲詰としてはやはり「ロ(ろ)」「口(漢字・くち)として作られているようだ。
将棋秘曲集には長方形の中型曲詰が複数ある、それぞれ名称が付いている。

「正方形・5X5」より大きい場合は、中央の空白部分にも駒を置いた図形が作られている。
代表的な図形は「日の丸」であり、初形もあぶり出しもある。
やはり「正方形」はパーツとしての利用が多い。

添田宗太夫作「将棋秘曲集(コピー版):第63番・布団」「縦長方形
33銀右不成・45玉・35金・46玉・37馬・57玉・48金・56玉・68桂・65玉・76金・54玉・63銀不成・同玉(あ)・81角・62玉・72角成 まで17手
(あ)43玉・52銀不成以下変化長手数になる。
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詰上り図
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伊藤路歩作「新イロハ歌詰(詰パラ1982.02)・第25番」・「ム」
66金・同玉・77銀・57玉・56金・47玉・36銀右・同金・同銀・56玉・67金・同桂成・38馬・同桂成・45飛成・57玉・47竜 まで17手詰
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詰上り図
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第962番は、「詰図の舞」で「正方形(4X4)」、中央からは必ずずれる、それが作図が少ない理由だろうか。
第966番は、「詰図の舞」で、「図形」の小型曲詰だ。立体曲詰にはできなかった。
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第966番:「詰図の舞」「図形」19手詰
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作意は、 2020/01/14 へ
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2019/11/27 の作意(スクロール)

第962番:「詰図の舞」「正方形(4X4)」
53馬・65玉・66金・同玉・44馬・同桂・77金・65玉・57桂・64玉・55金・同玉・46馬・同桂・同銀・同金・67桂・64玉・73銀不成・同桂・63と・同玉・73歩成・64玉・76桂・同銀・74と まで27手
詰上り図
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漢数字に使用される漢字「千」 [詰将棋]

漢字のあぶり出し曲詰は、江戸時代の「漢数字」と「大」「小」から始まる。
「将棋秘曲集」にはそれ以外の漢字も含まれているが、日常では漢字とは読みがたいものも含まれている。
岡田敏氏は「漢字十態」(10題)等で漢字を多数作っており、分野的に代表者だ。
漢字は種類が非常に多く直線が多いデザインだが、画数が多い文字では、あぶり出し曲詰に向いていない(表現出来ない、作り難い)。
漢数字には「一」から「十」までの他にも、幾つかの文字が使用される。
「零」はとても作れず、「拾」「百」「千」「万」「億」「兆」「京」などの桁を表す文字があり、そこにも作り難い文字もある。
それ以外にも「壱」「弐」「参」があり、「廿」「廿の下横がないバージョン」等もある。
質量共に漢字の曲詰には上限がない。

岡田敏作「詰の花束:第345番」「漢字・千」
45飛・同玉・35金・55玉・28角・46歩合(あ)・同角・同桂・56歩・同桂・66銀・同竜・45金・同玉・72角成・55玉・54馬 まで17手
(あ)香合も同じ。
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詰上り図
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添田宗太夫作「将棋秘曲集(コピー版):第12番」「漢字・千」
72竜・64玉・75竜・55玉・56香・同成香・同金・同玉・57馬・55玉・56香 まで11手
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詰上り図
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上部の「ノ」部は今は3駒が普通だが、本作は2駒で表しているこれは酒井桂史作「チ」(ブログ2019/4/13)も同じデザインだ。
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伊藤路歩作「新イロハ歌詰(詰パラ1982.02)・第24番」・「ン(ん)」
63飛成・85玉・74竜・同玉・65馬・同玉・66金・同玉・67銀・65玉・82歩成・54玉・34飛・45玉・56馬 まで15手詰
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詰上り図
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新イロハ歌詰の「ン(ん)」と「ソ(そ):第12番(ブログ:2019/10/10)」は左の点はどちらも斜めで、右の斜め線のデザインが異なる。
77歩の存在が「ン(ん)」のポイントなのだろうか。
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第961番は、「詰図の舞」で、「漢数字:千」。初形を対称形に狙ったが失敗した。
第965番は、「詰図の舞」で、「漢数字」だ。
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第965番「詰図の舞」「漢数字」19手詰
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作意は、 2020/01/08 へ
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2019/11/21 の作意(スクロール)

第961番:
32銀不成・34玉・43銀不成・45玉・35馬・同と・46金・同と・35金・55玉・54銀成・同桂・45金打・同と・56飛・同玉・57銀・55玉・56歩・同と・45金打 まで21手
詰上り図
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「条件名」と「図形名」と「作品名」 [詰将棋]

条件作を「条件名」で呼ぶ以外に名称・愛称を付ける事がある。
個人的に使用すした固有名詞的な名称でも、広く使われると一般名詞化するし、異なる意味で使われている事もある。
曲詰の「図形名・文字名」等は一般名詞だが、誰もが読めない場合が自己申告的な固有名詞に近いし、個人個人で読み方や呼び方が異なる事も多い。
そして長編で多いのが「作品名」であり、固有名詞的な用途だが、複数作に重複している事もある、別人が知らずに同じに命名する事も起きる。
曲詰では図形名等は、一般的か固有名的か、どれに当たるのかはかなり曖昧だ。

その例に下記がある。
村山信二郎作「村山隆治著・詰将棋教室(P.232):将棋日本(昭和12/08)」「三ッ巴」
38金・16玉・28桂・同香不成・17歩・26玉・37金・同歩成・25馬・同銀・38桂・同と・27歩・同玉・25竜・25角・16銀・同飛・同竜・36玉・46飛・35玉・26竜・34玉・52角(A)・43桂合・36飛・45玉・63角成・55玉・56飛・65玉・66飛・75玉・76飛(B)・84玉・73飛成・同香・86竜・93玉・94歩・同玉・72馬・93玉・83竜(C) まで45手
(A)16角以下、33玉・42飛成・同玉・22飛成・同銀・43金以下余詰
(B)64馬以下、84玉・86飛・94玉・95歩・同玉・96飛・84玉・86竜・85歩合・95竜以下余詰
(C)83馬もあり、駒が密集しない
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詰上り図
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村山隆治氏解説:詰将棋教室(P.23-3)「(前略)氏は「三ッ巴」という曲詰を発表した。巴とは元来物の円形に巻きめぐるさまを言うのであって、詰め上がり図ではピンと来ないが、要するに若干の駒群が三ッに分かれたのでかく命名したのであろうと思う。」
作図は正算だろうし、私も村山隆治氏同様にピンとは来ない。
そもそも初形でも、3つに分かれているとも見える。
だが困った事に私は記憶に残ってしまった。
命名は記憶に残りやすいし、命名か図形名かは曖昧に記憶される。
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伊藤路歩作「新イロハ歌詰(詰パラ1982.02)・第23番」・「ラ」
45金・同玉・35金・55玉・47桂・同竜・56歩・同竜・45飛・同銀・47桂・同竜・65角成 まで13手詰
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詰上り図
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第960番は、陣形図式崩れだ、手順の荒さは残っている。
第964番は、「と歩の舞」で、初形は小駒図式だ。
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第964番「と歩の舞」。17手詰
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2019/11/15 の作意

第960番:
61角・71玉・82銀・同玉・73桂成・同玉・82銀・同玉・94桂・同歩・83角成・同玉・72銀・同玉・61角・73玉・83金・62玉・72金・51玉・52角成・同玉・43銀成・41玉・42成銀 まで25手



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あぶり出し曲詰「仮名文字・ゾ(ぞ)」 [詰将棋]

2019/12月の「詰将棋 駒の舞」本館の定期更新を行った。
12月の新題は、小駒図式の短篇2作だ。
2019/11の(1)は移動中合いの短篇、最近はこれも手筋化している。
(2)は、シンプルな小駒のと歩図式、頭の3手がと歩図式にする為に必要だ。


「仮名文字・ソ(そ)」と「仮名文字・ン(ん)」の区別は作り分けが難しい(読みわけて貰い難い)。
例えば左側の点が斜め2駒か、横並び2駒かの違いが例だ。
実際の文字は右側の斜め線にも差があるが、駒では斜め線は微調整は難しいのだ。
濁音仮名は「仮名文字・ソ(そ)」に対応する「ゾ」のみなので迷いにくい筈だ。

丸山正為作「将棋イロハ字図(コピー版):第116番」「ゾ」
23銀・31玉・43桂不成・41玉・51桂成(A)・同玉・52香・同玉(あ)・53銀成・同玉・64銀打・54玉・34飛・45玉・56金打 まで15手
(A)31桂成・同玉・34飛・32金合・41金・同玉・53銀成以下余詰。
(あ)61玉・66飛・52玉・43銀成・41玉・61飛成・51合・52成銀以下17手駒余り。
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詰上り図
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伊藤路歩作「新イロハ歌詰(詰パラ1982.02)・第22番」・「ア」
45飛成・同玉・46歩・同銀不成・34銀・55玉・33角成・同銀・66竜・54玉・55香・同銀・63竜・同桂・43角成 まで15手詰
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詰上り図
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第959番は、「詰図の舞」であぶり出し曲詰「濁音仮名文字・ゾ」だ、不動駒が多いのが難点だ。
第963番は、「詰図の舞」であぶり出し曲詰「濁音仮名文字」。
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第963番「詰図の舞」で「濁音仮名文字」。17手詰
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作意は、 2019/12/27 へ
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2019/11/09 の作意(スクロール)

第959番:「詰図の舞」「仮名文字・ゾ」
54と・同玉・53桂左成・55玉・54成桂・同玉・53桂成・55玉・15竜・25と・同竜・同桂・54成桂・同玉・55歩・同玉・64馬 まで17手
詰上り図
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