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曲詰「漢字・戸(と)」について [詰将棋]

「漢字・戸(と)」は、これ自体が部首の漢字だ。
作りやすければ、部首・パーツとして有用になる筈だが、1218番を見ればパーツに使うのは難しすぎる。
旧字として、上の横線がつながった漢字もあるが、より難しい。
漢字「戸」は上部と左辺の駒密度が高すぎて、曲詰としては相当にバランスが悪い。
漢字「戸」のデザインは、縦長にならざるを得ず、バランスが悪くとも駒数を減らすためには、幅を狭くする必要もある。
実は、似た問題を抱える漢字は他にもあり、作図を避けていると、未作図で残ってしまう。

門脇芳雄作「曲詰百歌仙:第3番:5駒横1線(6段目)」
作意
62金・同玉・63桂成・同と・53銀成・同と・56桂・63歩合・同香成・同玉・54角成(A)・同玉・64角成・同と・55歩・同と・66桂・同と・55歩・同と・44竜・56玉・46竜 まで23手
(A)手順前後成立(作者解説)。
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詰上り図
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田中至作「過雁組曲」:第59番「あぶり出し曲詰・K」
作意
54と・45玉・36金・54玉・65金・同成香・同銀・同玉・74馬・54玉・57飛・同馬・56香・同馬・65金・同竜・63馬・55玉・67桂・同馬・46金 まで21手
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詰上り図
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第1218番は、「詰図の舞」「漢字・戸(と)」だ。
第1222番は、「詰図の舞」「漢字」だ。
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第1222番「詰図の舞」「漢字」25手
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作意は、 2024/03/23
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2024/02/04 の作意

第1218番:「詰図の舞」「漢字・戸(と)」
作意
52銀成・44玉・35銀・55玉・33角成・44歩合・46銀引・同角・56歩・同桂・66銀・64玉・63成香・同玉・62桂成・64玉・42馬・同銀・65香 まで19手詰
詰上り図
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河内勲著「二代伊藤宗印 象戯勇略」について [詰将棋]

河内勲著「二代伊藤宗印 象戯勇略」について。
古図式の鑑賞と不備作の補正を行うシリーズの1作で、「象戯勇略」の研究書だ。
図面は「詰将棋古図式鑑賞同好会「象戯図式(勇略百番)」(編集日野秀男 昭和32年9月25日配本、ガリ版)による。
「古図式全書(第5巻) 二代宗印図式集 勇略百番」全日本詰将棋連盟 昭和39年2月1日発行 は日野秀男・鶴田諸兄の編集責任となっており、上記ガリ版をもとにした出版と思われる、本書は図面と手順と短評のみだ。
河内著の本は、趣旨から不完全の有無の検討と補正が目的で、解説もそれに従う。
だが図面も手順も読みやすく、さらに補正もあるので、現在に「象戯勇略」を読みたい人には必携だと言える。
内容が豊富だが印象に残っている記述は
「『勇略』は中段玉で構成された異色の図式集なので不完全作が多いのではないかと思っていた。
全作品の点検後、完全作が7割もあり、没後に刊行された『精妙』に匹敵する事を知った」」(p.37)だ。


門脇芳雄作「曲詰百歌仙:第5番:5駒横1線(5段目)」
作意
52飛成・同玉・53銀成・同玉・43歩成・同玉・42金・同香・55桂・54玉・45金・同銀・32馬・55玉・65馬 まで15手
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詰上り図
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田中至作「過雁組曲」:第58番「あぶり出し曲詰・J」
作意
54飛・63玉・64飛・同玉・56桂・63玉・54銀・同玉・44金・63玉・52飛成・同玉・42桂成・同角・64桂・63玉・52銀・64玉・54金・同玉・55馬 まで21手
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詰上り図
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第1217番は、「寄木の舞」「図形・対称」>「S」だ。
第1221番は、「寄木の舞」「図形・対称」>  だ。
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第1221番「寄木の舞」「図形・対称」> 、13手
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作意は、 2024/03/17
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2024/01/29 の作意

第1217番:「寄木の舞」「図形・対称」>「S」
作意
45飛・同玉・35金・55玉・54銀成・同玉・44金・55玉・47桂・同馬・66銀 まで11手詰
詰上り図
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曲詰「小文字アルファベット・s(筆記体)」 [詰将棋]

アルファベット「S」は、大文字と小文字がデザインが同じでサイズが異なるのだが、曲詰では区別した表現は難しい。
そこで「小文字アルファベット・s」は筆記体を使用した。
活字体「S」は、曲詰定番の1つで、少ない駒数の詰上りのデザインで、作図例も多く馴染みがある。
それに対して「S」筆記体は小文字でも、曲詰デザイン的には逆にサイズが大きくなる。
それでも、ぎりぎり読めると思うのだが・・・。
アルファベットの筆記体は、活字体よりも駒数が多いデザインが多くなると思う、円弧や斜め線が主体になるのが理由だ。

門脇芳雄作「曲詰百歌仙:第2番:5駒横1線(4段目)」
作意
73銀成・同玉・72飛成・64玉・82角成・54玉・53と・同玉・52飛・同馬・同桂成・同玉・74角・51玉・62竜・同玉・65香・同と・54桂・53玉・64銀・同と・71馬・54玉・44馬 まで25手
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詰上り図
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田中至作「過雁組曲」:第57番「あぶり出し曲詰・I」
作意
55金・同玉・56歩・同玉・57歩・55玉・67桂・同歩成・56歩・同玉・57銀・55玉・66銀・同玉・75銀・同角・67飛・56玉・57歩・55玉・54馬・同玉・53銀成・同銀・55金・同玉・53飛成・同角・56歩・同玉・57金・55玉・56歩・54玉・55銀 まで35手
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詰上り図
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第1216番は、「詰図の舞」「小文字アルファベット・s(筆記体)」だ。
第1220番は、「詰図の舞」「小文字アルファベット・t(筆記体)」だ。
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第1220番「詰図の舞」「小文字アルファベット・t(筆記体)」
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作意は、 2024/03/11
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2024/01/23 の作意

第1216番:「詰図の舞」「小文字アルファベット・s(筆記体)」
作意
64と・同香・76金・74玉・73桂成・同玉・63と・74玉・64と・同玉・65香・55玉・54と・同玉・43銀不成・同桂・55香・同玉・33馬・54玉・44馬 まで21手詰
詰上り図
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曲詰「図形・9駒線:縦折線(2x9)」(市松) [詰将棋]

幅2の折れ線は市松になる。
その時に、端に接していると、やや作図可能性は広がるようだ。
さらに双玉にすると、より作図可能性が広がると思う、ただ必然性は無いのだが・・・。

門脇芳雄作「曲詰百歌仙」は第1番の「5駒横1線(3段目)から始まる。
解説や参考図を読み見ると「1段目や2段目を収録せず、参考図にした」事情は判る、収束の類似性による逆算の問題や、作品全体の類似性の問題が大きい。

そしてそれは、「9駒横一線」でも事情は変わらない。
「収束の類似性は仕方がない」と妥協しても、それ以外の逆算が可能かどうかもまた難しい。

門脇芳雄作「曲詰百歌仙:第1番:5駒横1線(3段目)」
作意
52竜・同馬・33金・51玉・43桂不成・同馬・42角・62玉・73銀不成・71玉・63桂・同香・53角成・同馬・41竜・61歩合・同竜・同玉・53桂不成・51玉・52歩・同玉・34角・53玉・43角成 まで25手
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詰上り図
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田中至作「過雁組曲」:第56番「あぶり出し曲詰・H」
作意
34馬・55玉・54銀成・同玉・46桂・同金・58飛・57桂合・同飛・同金・46桂・同角・56飛・同金・45金・同銀・43馬・55玉・64銀・同銀・47桂・同金・66金 まで23手
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詰上り図
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第1215番は、「詰図の舞」「図形・9駒線:縦折線(2x9)」(市松)だ。
第1219番は、「詰図の舞」「図形・9駒線:横一線(2段目)」だ。
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第1219番「詰図の舞」「図形・9駒線:横一線(2段目)」37手
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作意は、 2024/03/05
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2024/01/17 の作意

第1215番:「詰図の舞」「図形・9駒線:縦折線(2x9)」(市松)
作意
28金・16玉・17歩・同と・15金・同成銀・同と・同玉・26銀打・14玉・13と・同玉・14歩・同玉・32角成・同金・15歩・13玉・23歩成・同金・24銀¥同金・22角成 まで23手詰
詰上り図
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「漢字・竹(たけ)、立(たつ)、令(れい)」 [詰将棋]

2024/02/01に「詰将棋駒の舞(新館)」の定期更新を行った。
「2024/01月-1」の作意発表は、「詰図の舞」「あぶり出し・漢字の略字風」だ。
「2024/01月-2」の作意発表は、「詰図の舞」「あぶり出し・漢字」だ。
「詰図の舞」「寄木の舞」の追加登録も行った。

「2024/02月-1」は、「詰図の舞」「あぶり出し・ギリシャ文字・ψ(プサイ)」だ。
「2024/02月-2」は、「詰図の舞」「あぶり出し・漢字」だ。

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漢字「竜・辰」はともに曲詰で作図出来ないので、「立」を使用した。
森田正司氏のアイデアであり、それに略記号を加えた。

漢字「令」は「令和」であり数字と組合す事も考えたが、単独で発表した。
特に令和6年の年賀詰とは言えないのだが・・・。

漢字「竹」はデザインが難しい。
部首「たけかんむり」の字は多いので、パーツとして使えれば、一気に可能な文字数が広がるのだが、部首としてパーツの使用は無理と思う。
無理に使う場合は、大幅に省略する必要があるが、現状でも読みつらい文字なので、その面でも難しい。


門脇芳雄作「曲詰百歌仙:参考図(p.62):5駒横1線(2段目)」
作意
53桂成・同馬・51飛成・同玉・62銀・同玉・63歩成・51玉・52歩・同馬・62と・同馬・15角・52玉・42角成 まで15手
作者「一、二段目とか八、九段目は作り難く、本題も出来栄えは平凡ですが、創作には案外苦心しました」
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詰上り図
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田中至作「過雁組曲」:第55番「あぶり出し曲詰・G」
作意
52飛成・同角・67桂・同と・54銀成・同玉・46桂・同桂・55歩・同玉・56香・同玉・47金・55玉・56金・同玉・47金・55玉・35竜・同銀・45金 まで21手
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詰上り図
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第1214番は、「詰図の舞」「漢字・竹(たけ)」だ。
第1218番は、「詰図の舞」「漢字」だ。
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第1218番「詰図の舞」「漢字」19手
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作意は、 2024/02/28
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2024/01/11 の作意

第1214番:「詰図の舞」「漢字・竹(たけ)」
作意
43竜・同桂・57金・45玉・37桂・54玉・44金・同玉・36桂・同と・34と引・54玉・44金・64玉・76銀・同成香・66香・同成香・76桂・同成香・73銀不成・同金・65香・同玉・66香・同成香・同金・64玉・65香 まで29手詰
詰上り図
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