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曲詰「小型市松図形」(盤中央)について [詰将棋]

あぶり出し曲詰「二等辺三角形の底辺が縦の密集形」は見かけないし、安定感のある形でもない。
左右対称で裏返しても成立するので、底辺を右側にする形は作らない事にした。
密集形は難しい割りには可能性もアイデアも浮かびにくい。

底辺が長い二等辺三角形密集形の例:
植田尚宏作「将棋評論・詰将棋新題集(昭和27年):コピー版:第391番」:曲詰「図形・二等辺三角形密集形」
46桂・同飛・56飛・同飛・55歩・同飛・43銀不成・同玉・42角成・54玉・44銀成・同金・53馬 まで13手詰
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詰上り図
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外見上は密集形から駒を間引いた形の「市松図形」があり、次ぎには中央での小型市松を作る事にした。
当初は「密集形」との比較も考えたが、「密集形」は大きな形が難し過ぎるので比較できる形では出来ない。

以前に作った中央の小型市松は「5X5:ダイヤ」「5X5:正方形」「4X4:正方形」で、他に「7X7:ダイヤ」「9X5:二等辺三角形」「6X6:斜め市松」も作ったので、今回はそれ以外を目指す。
上記以外の「中央の小型市松のあぶり出し曲詰」のデザイン例はあまり見た記憶はなく、外枠のみの図形や象形市松曲詰のデザインも参考にして行く事になる。
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丸山正為作「将棋イロハ図(コピー版:第12番」「あぶり出し曲詰・へ」
93と・同玉・94歩・同玉・83銀不成・同玉・72桂成・同玉・71桂成・同玉・72歩・同玉・73桂成・同玉(あ)・64竜・同玉・63飛・54玉・45馬 まで19手詰
(あ)71玉は、82香成・61玉・64竜・52玉・62竜・41玉・51飛(い)まで21手詰変化長手数。(い)で23馬以下23手飛余りもある。
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詰上り図
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第1015番は、「詰図の舞」「図形・二等辺三角形密集形3」で底辺が縦の形だ。
第1019番は、「詰図の舞」「市松図形」、中央の小型市松図形シリーズとしての、最初は直角三角形だ。
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第1019番「詰図の舞」「市松図形」19手詰
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作意は、 2020/11/21 へ
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2020/10/04 の作意(スクロール)

第1015番:「詰図の舞」「図形・二等辺三角形密集形3」
64銀・同金・44銀・同玉・43飛成・55玉・46角・同と上・56歩・同玉・67金・55玉・46竜上・同と・56歩・同と・45竜 まで17手詰
詰上り図
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曲詰「漢字・欠」 [詰将棋]

漢字には書体のデザイン差の他に、省略形や簡素形がある。
コンピュータの初期は「8X8」ドットで文字を表したが実質的に漢字は無理だった、その後に「16X16」ドットになって漢字が使用出来る様になった、それでもドット数が足りない時は部分的に省略・簡素化して使用する。
あぶり出し曲詰は「5X5」で描くのだから殆どの漢字は無理だ、「7X7」に拡げても表現出来ない漢字の方が普通に多い。

旧書体とそれに対しての新書体がある、例えば「櫻」>「桜」、「澤」>「沢」、「佛」>「仏」、「應」>「応」、「歳」>「才」などで旧書体は歯が立たない。
旧書体を中心に、パソコンでは複雑な漢字や書体は使えない事も多い(少なくとも面倒だ)。

曲詰では画数を減らして、使用駒数を減らす必要が圧倒的に多いので、省略形や簡素形の漢字があれば使用したい事がある。
一番簡素な字体・字形をなおも省略して、字として読める駒数が少ないものを探す事になる。
それでも大抵は画数や駒数が多すぎる。

「漢字・欠」は冠の部分と、下の「人」の部分がある。
「人」の最小形は「3X3」だが、冠の部分は省略形に悩み、「3X3・人」とバランスが良い形が見つからない。
今回はバランスが悪いままに使ったが、パーツとして使う場合は冠の部分の省略が必要と思う。

省略漢字はワープロで書き難いが、前例として「風」がある。
ただし「凡(ぼん)」を作ろうとすると、同じか似たデザインになりそうで悩む。

渡辺進作「村山隆治「詰将棋教室」p.216、朝日新聞S12」:「風」(組曲「カミ風」の1局)
37桂(A)・同銀不成・23角成・34歩合・55金・同玉・33馬・同金・65飛・同玉・74竜・同香・87桂・55玉・73角成 まで15手詰
(A)23角成以下手順前後成立。
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詰上り図
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丸山正為作「将棋イロハ図(コピー版:第11番」「象形曲詰・へ」
74竜・43玉・34金・32玉・33香(A)・21玉・71竜・12玉(あ)・13歩・22玉・31竜・13玉・11竜・12歩合・14歩・同玉・12竜・13飛合(い)・15歩・同玉・13竜・26玉・27飛・36玉・16竜 まで25手詰
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(A)72竜・42歩合・33香以下迂回的手順有り。
(あ)22玉は31竜・12玉・13歩以下本手順に戻る。
(い)13桂合は、23竜・15玉・24竜・16玉・17歩以下変化同手数。
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第1014番は、「詰図の舞」、「漢字・欠」だ。
第1018番は、「詰図の舞」「漢字」で、詰上がり駒数の少ない字だ。
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第1018番「詰図の舞」「漢字」21手詰
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作意は、 2020/11/15 へ
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2020/09/28 の作意(スクロール)

第1014番:「詰図の舞」、「漢字・欠」
43角成・同歩・34金・54玉・53桂成・同桂・63銀不成・45玉・55金・同玉・64銀不成・同玉・74馬・55玉・47桂・同と・56金 まで17手詰
詰上り図
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清貧図式 [詰将棋]

清貧図式は「初形・盤面と持駒に、金銀と成駒が未使用」の条件作だ。
「飛角桂香歩」のみの初形と持駒になる。
途中で成駒が出来たり、合駒で金銀が登場する事は問わない、特に前者の成駒が出来る事は普通の事だ。

特に難しい条件では無いが、他の条件とか何かと組み合わす事はかなり難しい筈だ。
例えば「全駒」>歩18枚が厄介だ、
「金銀歩なし」の「飛角桂香」のみ使用は「飛び道具図式」とも呼ぶ条件になるので、そこで成駒無しは「歩無し清貧図式」になるし「清貧飛び道具図式」とも言える。

清貧図式は視覚的条件作だが、通常は弱い効果だろう。
「飛び道具図式」も同様だが、「清貧飛び道具図式」になると、作り方次第では見た目も印象的になる。
この条件には既にレベルが高すぎる多重条件作が存在している。

橋本孝治作「おもちゃ箱掲載:nifty発表?」:「歩無し清貧図式」他条件多数
33飛成・同玉・42角成・34玉・24馬・45玉・46馬・34玉・24飛・33玉・42角成・同玉・22飛成・43玉・32竜・44玉・35馬・56玉・52竜・65玉・54竜・66玉・57馬・77玉・74竜・87玉・76竜・88玉・66馬・89玉・56馬・99玉・79竜・98玉・89馬・97玉・88竜・96玉・78馬・95玉・77馬・94玉・76馬・93玉・75馬・92玉・74馬・91玉・73馬・92玉・83竜 まで51手詰
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詰上り図
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ウエブサイト「おもちゃ箱」
( http://www.ne.jp/asahi/tetsu/toybox/challenge/c1091.htm )
には煙詰として掲載されているが、ウエブサイト「橋本孝治 普通詰将棋作品集」
( http://k7ro.sakura.ne.jp/orthodox/ )
には掲載されていない。未発表扱いなのか?。
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丸山正為作「将棋イロハ図(コピー版:第10番」「あぶり出し曲詰・ホ」
63桂不成・同竜・52金・同竜・同銀成・同玉・72飛・43玉・32角成・同香・42飛成・54玉・44竜・同玉・34飛・同香(あ)・同金・54玉・55香・同と・76角・同成香・44金 まで23手詰
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(あ)43玉・32飛成・54玉・55香・同と・76角・同成香・44金以下25手駒余りの変化2手長手数。
詰上り図
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第1013番は、清貧図式だ。5手目で成駒が出来る。
第1017番は、「と歩の舞」、盤面歩図式だ、ただし作意はほぼ持駒を使用する手ばかりだ。
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第1017番「と歩の舞」17手詰
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作意は 2020/11/09 へ
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2020/09/22 の作意(スクロール)

第1013番:清貧図式
14桂・12玉・21角・同玉・43角成・12玉・24桂・同歩・22桂成・同玉・33香成・12玉・21馬・同玉・23香・31玉・22香成 まで17手詰

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曲詰「漢字・仁」 [詰将棋]

曲詰「漢字・にんべん」のデザインの1つには「巾3」の曲詰「片仮名:イ」に近いデザインがある。
曲詰「片仮名:イ」の作図例は多いが、その中の最小形は漢字のパーツとして使用出来る可能性はあると思う。
作例では単独で中央の「片仮名:イ」は巾4以上で作図しているので、「にんべん」のパーツとしてはやや大きい。

「にんべん」のパーツ「3X5:イ」は単独では、中央部の「片仮名:イ」のあぶり出し曲詰にはなりがたいが、1駒多い「4X5:イ」は標準形として複数作られているので参考に出来る。

巾3の「にんべん」のパーツを使用する時は、右側(つくり)部分は上部がくっつき易くデザインに制約が増える。
「仁」は「二」の部分が「3X3」で下側に配置すれば「にんべん:イ」の右への出っ張りとは重ならないので都合が良い、似た様な上部が狭いか無いパーツが「にんべん:イ」タイプの右側として使い易い。

田中至作「過雁組曲:第001番」:曲詰「イ」
62飛・73玉・82飛成・64玉・62竜・63桂合・同竜・同玉・62桂成・64玉63成桂・同玉・53歩成・64玉・63と・同玉・54銀・同桂・55桂・64玉・65銀・55玉・56馬 まで23手詰
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詰上り図
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丸山正為作「将棋イロハ図(コピー版:第09番」「象形曲詰・ホ」
66桂(A)・同と寄・46桂・同と・55歩・同馬・同銀・同玉・56歩・同と・44銀(B)・同と・73角・54玉・64角成 まで15手詰
(A)46桂からも成立する。
(B)64銀以下、同と・33角以下余詰。
2手前の56歩の局面は左右対称だがこの局面は対称から崩れているので余詰になるだろう、途中で度々左右対称形になる作品で、キズとする考えもあるかも知れない。
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第1012番は、「詰図の舞」、曲詰「漢字・仁」だ。
逆算しすぎかも知れないが、94銀が働く形だ。
第1016番は、「詰図の舞」曲詰「漢字」で、「『2X3:にんべん』がパーツになる、部首(パーツ):ぎょうにんべん」を含む漢字だ。
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第1016番「詰図の舞」曲詰「漢字」29手詰
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作意は、 2020/11/03 へ
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2020/09/16 の作意(スクロール)

第1012番:「詰図の舞」曲詰「漢字・仁」
81歩成・同玉・71飛成・同玉・62銀不成・82玉・73銀成・同玉・63と・74玉・85銀・65玉・75金・同銀・74銀打・55玉・77角・同馬・47桂・同と・35竜・同香・45金 まで23手詰
詰上り図
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曲詰「点対称図形」 [詰将棋]

2020/10/01に「詰将棋 駒の舞(本館)」の定期更新を行った。
「9月-1」は5手詰の手筋作だ。
「9月-2」はあぶり出し曲詰「点対称図形」だ、8月-2と同様に不成の入る収束形を「点対称形」のあぶり出し曲詰に形を整えた。
ただし線対称では無くて、「点対称図形」(回転対称)だ。

「10月-1」は小駒図式で、素朴な手順だ。
「10月-2」は「詰図の舞」・あぶり出し曲詰「点対称図形」だが、対称中心は55ではない。右下3枚の配置を使う収束形の利用だ。

「線対称」軸が無くて「点対称」だけの図形には「90度対称」と「180度対称」がある。
通常はその言葉は使われず、図形としては「卍・ハーケンクロイツ」・「風車」・「手裏剣」等の表現が多い。

門脇作「曲詰・風くるま」は「雑誌『風くるま』に掲載され、そこには『風くるま』テーマの作が複数あった」と解説されるが、曲詰がどの程度あったかは不明だ。
『風くるま』テーマの作に付いては、PDF版・小川悦勇氏作品集「雨滴」にも書かれていて作品もあります。
「冬眠蛙の冬眠日記(ブログ):
http://sleepingfrog.air-nifty.com/diary/2020/08/post-8e4d5d.html )

門脇芳雄作「曲詰百歌仙:第076番」:「曲詰・風くるま」
63歩成・同桂・52銀成・同金・73銀不成・53玉・64金・同桂・54歩・同玉・64銀成・55玉・44銀・同角・25飛成・同竜・56銀・同馬・47桂・同馬・66金 まで21手詰
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詰上り図
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丸山正為作「将棋イロハ図(コピー版:第08番」「あぶり出し曲詰・ニ」
62飛成・43玉・53竜・同玉・44銀・54玉・55歩・同成桂・76角・同銀・55金・同竜・46桂・同竜・66桂・同香・64馬 まで17手詰
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詰上り図
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第1011番は、「詰図の舞」「図形・二等辺三角形密集形その2」だ。
曲詰「図形・二等辺三角形密集形その1」を回転させた、上辺が長い形だ。
第1015番は、「詰図の舞」「図形・二等辺三角形密集形3」だ。第1011番を、90度回転した図形だ。
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第1015番「詰図の舞」「図形・二等辺三角形密集形3」17手詰
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作意は、 2020/10/28 へ
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2020/09/10 の作意(スクロール)

第1011番:「詰図の舞」「図形・二等辺三角形密集形2」
45銀・同金・57金・55玉・45と・同玉・35と・55玉・54飛・同銀・56歩・同と・45金・同銀・75飛・同角・65金 まで17手詰
詰上り図
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