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「図形・対称形」曲詰の作図の一方法 [詰将棋]

曲詰「図形・対称形」は、基本は逆算で作図するが、左右2駒セットで(中心の対称軸ならば1駒)形を変える事が可能だ。
従って、作図しながら詰上がり図を途中で変更する事も、ある程度は可能だ。
収束形の図を素材にして、形を変化しながら対称形を探す事も可能性としてはある。

歪んだ文字と同様に対称形は、不完全の修正故に出来た作と思われやすい、実際にその場合も含まれるので否定もしにくい。

第978番は最初から対称形図形狙いだったが、詰上がり形を変えて試行した事も事実だ、だから仮名文字「ロ」になる可能性はほぼ無かった。
秘曲集のように題名を付けると印象が変化するのだろうか。

添田宗太夫作「将棋秘曲集(コピー版):第45番」「図形:筒茶碗」
63銀不成・44玉・43銀成・同金・34金・同金・43金・45玉・37桂・56玉・66金・47玉・48竜 まで13手詰
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詰上り図
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伊藤路歩作「新イロハ歌詰(詰パラ1982.02)・第41番」・「キ」
55金・同桂・46香・同銀・34銀左成・45玉・54角成・同玉・44成銀・同香(あ)・43竜・同玉(い)・34銀不成・54玉・66桂・同香・64金 まで17手詰
(あ)同玉は42竜以下2手長駒余り。
(い)45玉は34竜以下変化同手数。
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詰上り図
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第978番は、「詰図の舞」、「図形・左右対称形」、対称形を保ちながらの幾つかの案があるが決定的な案は無く、一番コンパクトな形を選んだ。
第982番は、「詰図の舞」、「図形」で「飛び石詰」と呼ばれる形だ。
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第982番:「詰図の舞」「図形・飛び石詰」17手
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作意は、 2020/04/19 へ
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2020/03/02 の作意(スクロール)

第978番:「詰図の舞」・「対称形」
75金打・55玉・45金・同玉・36金・55玉・46銀・同桂・45金・同と・65金・同玉・32馬・55玉・54馬・同玉・64金・55玉・65金・同桂・82馬・54玉・64馬 まで23手
詰上り図
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曲詰「漢字:上」 [詰将棋]

あぶり出し曲詰の「漢字」は少なく、しかも特定の字に集中している。
その例は漢数字「一」から「十」であり、「四」「五」以外は多い筈だ。

漢字は膨大な種類があるが、小型曲詰として駒で表せる字は少ない。
作図しやすさを考えるともっと少ない。
私はデザインを考える時には、詰め上がり駒数を片仮名の曲詰シリーズの詰上がり駒数の平均「9.4」から「10.4」を基準として考えている。
漢字でも詰上がり駒数が10枚位は作図は容易であり、それよりも多くなる程に作り難くなり作図例が無くなると思う。
だから駒数が多い漢字「京」「百」は例外で、もはや大型曲詰に近づいていると言える。

曲詰「漢字:上」は9枚か10枚になるので、作り易いと予想するし、それも含めて作図例が多い特異点的な漢字だ。
特に横線が作り易い下段にあるのも理由だろう。

特に柏川香悦作「二上詰」の知名度は高い。
柏川香悦作「詰将棋半世紀:駒と人生第43番」「立体曲詰:二>上」
55桂・44玉・45歩・同と・43桂成・同玉・52角成・54玉・46桂・同と・55歩・44玉・45歩・同玉・63馬・44玉・54馬 まで17手詰
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詰上り図
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岡田敏作「詰の花束:第576番」「上」
27金・同香成・同飛・1六玉・25飛・15玉・25飛・同玉・23竜・35玉・36香・45玉・34竜・55玉・44銀・同桂・56歩・同と・45竜・同玉・72馬・55玉・54馬 まで23手詰
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詰上り図
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伊藤路歩作「新イロハ歌詰(詰パラ1982.02)・第40番」・「メ」
22角・21玉・31角成・同玉・41銀成・同玉・51桂成・同玉・52銀成・同玉・63竜・同玉・55桂・54玉・46桂・同金・44金・55玉・66竜 まで19手詰
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詰上り図
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第977番は、「詰図の舞」、「漢字:上」だ、作図感覚は平均的な仮名文字と同じだ。漢字の最初に作ったのは正解だ。
第981番は、「詰図の舞」、「漢字」17手。第977番の系列作が・・・・。
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第981番:「詰図の舞」「漢字」17手
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作意は、 2020/04/13 へ
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2020/02/25 の作意(スクロール)

第977番:「詰図の舞」・「漢字:上」
53銀不成・75玉・65飛成・同玉・76銀引・55玉・45金・56玉・55金・同玉・33馬・56玉・45銀・同玉・34馬・55玉・66銀・同桂・57飛・同と・56歩・同と・44馬 まで23手
詰上り図
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「貧乏小駒図式」 [詰将棋]

「清貧小駒図式」初形に金銀と成駒と大駒未使用
「貧乏小駒図式」初形に金銀と大駒未使用(成駒・と金は使用)

「鶯図式」>提唱者の石川幸雄氏は「清貧小駒図式」を指したが、その後は複数の意味で使われているようだ。
それは野口益雄氏の「貧乏図式」>「初形に金銀未使用」でも、後に多様に使われた。
「清貧図式」として「初形に金銀と成駒が未使用」の言葉が使われた(曖昧な使われ方もある)。

条件作の名称はイメージ的な意味が強いので、曖昧になりがちだ。
それには、「盤面配置条件」「手順中の、合駒、成駒を含める条件」「詰め上がり条件」が複雑に絡まる事が理由の一つだ。
「手順中」は変化・紛れを含まない事は普通だが、これも定義はない。


漢数字の桁に使用する漢字の「百」は、岡田敏氏が何と2作作っていた、漢字としても難しい文字だ。
岡田敏作「詰の花束:第423番」「百」
78銀・58玉・67銀・57玉・47金・同と・58歩・同と・66銀・56玉・65銀・同桂・66金寄・同桂・67馬・同竜・同金・55玉・56飛・同桂・47桂・54玉・24飛・44香合・同飛・53玉・54香・同銀・42飛成・同金・44銀 まで31手詰
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詰上り図
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伊藤路歩作「新イロハ歌詰(詰パラ1982.02)・第39番」・「ホ」
64金・同桂・74銀・54玉・53桂成・同香(あ)・27角・同と(い)・36馬・同桂・44飛 まで11手詰
(あ)同玉は変化同手数になる。
(い)36歩合は合駒変長の解釈だろう。
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詰上り図
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第976番は、「落城の舞」、「片矢倉囲い」を詰ませる。31角成以下は追い手順となる。
第980番は、「続小駒の舞」、金銀も未使用の小駒図式だが、と金は配置している、だから「貧乏小駒図式」。
のらりくらりとした手順だ。
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第980番「続小駒の舞」・「貧乏小駒図式」29手詰
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作意は、 2020/04/07 へ
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2020/02/19 の作意(スクロール)

第976番:「落城の舞」
34桂・12玉・21竜・同玉・22銀・同銀・31金・同銀・33桂・同金・31角成・同玉・22銀・32玉・33銀成・同玉・44金・32玉・33銀・31玉・42桂成・21玉・32成桂・12玉・22成桂 まで25手


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曲詰「半濁音仮名・プ」 [詰将棋]

あぶり出し曲詰「半濁音仮名・プ」の2作目だ。
第938番(2019/07/12)も、「半濁音仮名・プ」だが、玉が半濁音記号の部分で詰むデザインだった。
第975番が完成せずに停滞していた時期に、異なるデザインで作図した。
その後で第975番が完成したのだが、半濁音記号の部分が難しかった。
その半濁音記号の部分は第931番(2019/06/18)「半濁音仮名・パ」とほぼ同じだ。
位置もほぼ決まっている半濁音記号部分の駒を動かすのはかなり難しい、

半濁音仮名の作例は少なく、曲詰の収録数の多い「詰の花束」でも「パ」「ペ」ぼ2題だ。
岡田敏作「詰の花束:第477番」「パ」
21金・同竜・同と・同玉・31飛・同玉・41香成・同玉・32銀・同玉・33銀不成・41玉・52竜・同玉・64桂・63玉・74金・同角・73金・64玉・74金・65玉・76角・同と・55馬・同玉・56金 まで27手詰
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詰上り図
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伊藤路歩作「新イロハ歌詰(詰パラ1982.02)・第38番」・「へ」
76銀・同金(あ)・同金・同玉・77金・85玉・75金・同飛・86金・同玉・75銀・同玉・64銀不成・63飛・54玉・74飛成・同馬(い)・45馬 まで19手詰
(あ)74玉は96馬・同金・75銀引・同飛・同銀・同玉・76飛・85玉・84銀成・同玉・75飛成以下(解説より)。
その後93玉で96飛・82玉・73金・71玉・72金まで19手駒余らず。
(い)55玉で形崩れになる。
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詰上り図
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第975番は、「詰図の舞」、「半濁音仮名・プ」で2作目になる。
第979番は、「詰図の舞」、「半濁音仮名」だ。
濁音仮名(20文字)・半濁音仮名(5文字)のシリーズとしては最後の文字になる。
ただし完成作は、もう3題あり続く。
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第979番「詰図の舞」・「半濁音仮名」25手詰
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作意は、 2020/04/01 へ
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2020/02/13 の作意(スクロール)

第975番:「詰図の舞」、「半濁音仮名・プ」
42歩成・同銀・44桂・33玉・42竜・同玉・43銀・33玉・32桂成・44玉・35と・55玉・66金・同と・64馬・同玉・75と・55玉・46金・同玉・47金・55玉・45と・同玉・34馬・55玉・67桂・同と・56金 まで29手
詰上り図
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曲詰「漢字:小」又は「対称形図形」 [詰将棋]

2020/03/01に、本館(詰将棋 駒の舞)の定期更新を行った。
「2月の1:」は手筋物の短篇で、馬捨て繰り返しの後は、例の手筋となる。
「2月の2:」はあぶり出し曲詰「対称形」で漢字「小」とも読める。

3月の「新題1」も手筋物の短篇で、「新題2」は「画数の少ない漢字」だ。

江戸時代では5筋を軸にした左右対称曲詰が多い。
第974番の様な対称軸の多い、又は点対称図形の多くは、それよりも後で登場したと思う。(日の丸等は有ったが・・)
昭和以降のあぶり出し曲詰の主流は仮名文字・数字等の文字になって来た。
「漢字:小」の多くは「5X5」であり、そのデザインの作例は特異的に多い。

桑原君仲作「将棋極妙:第13番」「5X5:小」
35金・同香・54銀・55玉・64竜・同玉・53角成・55玉・56歩・同金・同金・同玉・57金・55玉・35竜・同馬・56香 まで17手詰
極妙の12作の「小」の1作で、同じ字の小型曲詰は似て来る。
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詰上り図
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添田宗太夫作「将棋秘曲集(コピー版):第15番」「7X7:小」
55金・同玉・25竜・同角・85飛・同角(あ)・56金・54玉・55香 まで9手詰
(あ)75金合は、56金・54玉・55香以下2手長駒余り。
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詰上り図
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「5X5:小」と「7X7:小」の作例であり、「2月の2:」は「5X7」で中間だ。
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伊藤路歩作「新イロハ歌詰(詰パラ1982.02)・第37番」・「ナ」
44金(A)・同香・65銀・同銀(あ)・55歩・同玉・67桂・54玉・56飛・同銀・55飛・同と・64金 まで13手詰
(A)初手と3手目は手順前後出来る(解説より)。
(あ)同とは56飛・55歩合・43銀打・53玉・55飛・同と・同飛以下(解説より)。その後64玉で変化2手長駒余りとなる。
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詰上り図
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第974番は、「詰図の舞」、「対称図形」対称軸もあれば回転対称でもあり、小駒図式でもある。
第978番は、「詰図の舞」、「対称図形」文字の失敗では無くて最初から図形狙い。
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第978番:「詰図の舞」・「対称図形」23手詰
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作意は、 2020/03/26 へ
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2020/02/07 の作意(スクロール)

第974番:「詰図の舞」、「対称図形」
34銀不成・同歩・36金・55玉・56銀・同玉・57金右・65玉・66金・同玉・67金・55玉・47桂・65玉・64と・同玉・74銀成・65玉・64成銀・同玉・63桂成・同桂・65歩・同玉・66歩・64玉・74と まで27手
詰上り図
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