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市松図形、「正方形市松:5X5」 [詰将棋]

下記の詰上がりの図形・模様を「市松」と呼ぶが、別の用語を使う人もいる。
例えば「石畳」「畳」と呼ぶ人がいるが、「密集形」にも又は「2駒以上の駒ブロックの組み合わせ」図形にを同じ呼び方がある。
模様的には「市松」は一般的に通じるが全体の形は規定されず多数ある、盤中央の市松は多くは無い。
他の図形(例えば「菱形」「引違・襷」「十字」等)は形が決まり、大きさで大中小に分けると分類が容易だ。
それと比較して、「市松」は異なるデザインが可能で、多数作られている。
正方形市松図形は駒がぎっしり詰まり大きく見えるので「5X5」でも中型曲詰にも見える。
盤中央の正方形市松図形は「2X2」は無理で「3X3」は2種類あるが「弾」と「小型X」であり、通常は市松とは呼ばない。
奇数X奇数が盤中央で対称になり、「5X5」「7X7」「9X9」はダイヤ形を中心にして好まれる。
ただし「7X7正方形」「9X9正方形」は詰め上がりあぶり出しとしては駒が多すぎて異質だ(「9X9」のあぶりだし双玉全駒市松は存在する)。
ダイヤ形は大きさで「小菱市松」「中菱市松」「大菱市松」の呼び名も適しそうだ、「大菱」「大引違・大襷」等に対応する名称だ。
岡本真一郎作「饗宴・第14番」・「正方形・5X5市松」
23角不成・54玉・53銀成・同香・45角不成・同玉・42飛不成・54玉・44飛不成・65玉・57桂・同香成・66歩・55玉・46金 まで15手
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詰上り図
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田中至作「白雁組曲(上)・第50番」・「正方形・7X7市松」

61と・同玉・51と・同玉・42と・同角・同と・同玉・24角・同金・33角成・同玉・35竜・同金・32金・24玉・14と・同と・35と・同玉・25と・同と・34金・46玉・47銀・55玉・56歩・66玉・67と・同と・78桂・同と・67歩・同桂成・65と・同玉・85竜・同桂・76金 まで39手

全駒使用市松で、駒数が多い感を薄める。4隅に駒がないデザインだ。
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詰上り図
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酒井桂史作「酒井桂史作品集(野口版)・第33番」・仮名文字「リ」
54と・45玉・35金・54玉・63銀不成・同金・43飛成・55玉・45金・同玉・63角成・同香・46金 まで13手詰
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詰上り図
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第913番は、正方形・5X5市松で、美しい市松模様の1つだ。
第918番は、「4X4」の正方形市松だ。
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第918番詰図の舞「市松図形」-3:19手詰
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作意は、 2019/05/19 へ
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2019/04/01 の作意
第913番:詰図の舞「市松図形・正方形5X5」-2:31手詰
76銀・同歩(あ)・68金・65玉・57金・75玉・64馬・同歩・74金・65玉・76金・同と・66歩・同と・75金・55玉・54金・同玉・53桂成・55玉・25飛・45桂合・同飛・同玉・47香・同と・37桂・同と・46歩・55玉・35飛 まで31手詰
(あ)58玉は、67銀・49玉・29飛・39銀合・59金・同玉(い)・39飛・48玉・37馬・57玉・58銀打以下
(い)38玉は、47馬まで
詰上り図
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漢数字「七」 [詰将棋]

漢数字「七」は、漢数字「一」「八」よりも駒が多く、「四」「五」よりは少ない適度な小型曲詰であり、「三」「六」を含めて作り易いイメージはある。
標準的なデザインは童翫集・第7番だろうが、違うデザイン例もある、いずれにしても緩い傾きの線はは表現出来ない。
門脇芳雄作「曲詰百歌仙・第11番」・「七」
66銀・同歩・64銀・同角・65金・56玉・55金・同玉・56歩・同玉・65銀・55玉・45飛・同馬・47桂 まで15手
このデザインは「七」のフォント的には正確なのだが、少数派か?。
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詰上り図
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「童翫集(野口版)・第7番」・「七」
66銀・76玉・77歩・66玉・69竜・77玉・66竜・同玉・67金・55玉・44竜・同成桂・54金(A)・同成桂(あ)・同角成・同成桂・47桂・同金・56金 まで19手
(A)手順前後有り。(あ)非限定。
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詰上り図
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酒井桂史作「酒井桂史作品集(野口版)・第32番」・仮名文字「チ」
12金・同玉・11桂成・同玉・22香成・同玉・33角成・同玉・32角成・44玉・35銀右・53玉・54馬・同玉・53飛・同玉・63桂成・54玉・55歩・同玉・57香・56歩・同香・同玉・57歩(A)・66玉・67金・55玉・56金・54玉・45銀・同香・55香 まで33手詰
(A)57金・55玉・56歩・54玉・45銀・同香(同玉は46金・54玉・55金まで33手駒余)・55香まで31手で詰み。
詰上りが「チ」と読めるかも1つの疑問だが、厄介な余詰だ。
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詰上り図
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第912番は「童翫集」と同じデザインだ、小駒図式での作図が行き詰まり、途中から飛角を使用して逆算した。
第917番は、50年近く前に作図経験がある文字なので、今回は小駒図式で作った。
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第917番詰図の舞「漢数字」-11:27手詰
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作意は、 2019/05/13 へ
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2019/03/26 の作意
第912番:詰図の舞「漢数字」-10:「七」:19手詰
35飛・同玉・25金・44玉・34角成・55玉・45馬・同玉・46香・同と左・35金・55玉・47桂・同と右・65金・同香・56歩・同と・45金打 まで19手詰
詰上り図
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曲詰の形崩れ [詰将棋]

第910番はあぶり出し「エ」作成時の副産物で、文字崩れは直せない形だ。
曲詰で形崩れ・文字崩れかも知れない形は、たまに見かける。
うまくまとまったのか、そうでないのかは、判らない。
対称形の崩れは直ぐに判るが、文字の崩れは感覚的だ。


門脇芳雄作「曲詰百歌仙・第54番」・「メ」
33銀・41玉・31角成・同玉・43桂不成・41玉・51桂成・同玉・42銀打・52玉・53歩・同金・同銀成・同玉・54と・同玉・55金・同玉・54金・同玉・65銀・同馬・44飛・55玉・56金左・同飛・66銀・同馬・46金 まで29手
88竜は余詰防ぎとの作者コメント。
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詰上り
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川崎弘作「残照・第51番」・「エ」
64と・同銀・55と・同銀右・74角成・同玉・54飛・64桂合・63銀・65玉・76銀・同桂・74銀不成・同歩・62飛成・64歩合・同竜・同銀・66歩・同角・56銀 まで21手

私が解説を書き、96に駒を増やす変更案を提示している。
今見れば、対称形ならばそれも有りだが、文字ならば「36と」を無くせないならば、96を増やしても良くならないと思う。
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詰上り図
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曲詰作図中にしばしば似た事が起きる。長く悩み続ける事もあり、現在も持っている。
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酒井桂史作「酒井桂史作品集(野口版)・第31番」・仮名文字「ト」
41桂成・同玉・42金・同玉・43と・同玉・54銀打・同香・同銀左・同馬・同銀・44玉・53角・55玉・56香・同飛・45馬 まで17手詰
完全と思う。
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詰上り図
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第911番は桂香図式作成時の副産物の、密集形だ。
第915番は、清貧小駒図式で、詰上がりも清貧小駒図式だ。狙えば作図は難しくない。
第916番は、小駒無仕掛図式で、45桂打の場所が見える形だ。
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第915番続小駒の舞:15手詰
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第916番無掛の舞:23手詰
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作意は、 2019/05/07 へ
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2019/03/20 の作意
第910番:
64金・同銀・65銀・同桂・55歩・同銀・64銀成・同銀・54金・同銀・55銀 まで11手詰
詰上り図
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第911番:
22銀成・13玉・25桂・同竜・12成銀・同玉・13歩・同玉・22角・12玉・11角成・同玉・13香・同桂・33角・12玉・22角成 まで17手詰

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仮名濁音「ボ」「ド」 [詰将棋]

仮名濁音「ボ」「ド」の作例は直ぐに見つからない。
将棋イロハ字図の作品は、不完全の様だ。
丸山正為作「将棋イロハ字図(コピー版)・第104番」・「ボ」
22成銀・42玉・34桂・同香・41馬・同玉・32金(A)・51玉・52歩・同玉(あ)・64桂・43玉・44銀・54玉・56竜・同銀・76角・同竜・55香 まで19手
(A)52金以下同玉・64桂・42玉・52桂成・同玉・63竜以下詰み
(あ)61玉で4手以上変化が長い(変化長の確認は自信が無い)
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詰上り図
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丸山正為作「将棋イロハ字図(コピー版)・第108番」・「ド」
73銀不成(A)・61玉・63竜・同金・72銀打・52玉・63銀成(B)・41玉・42金(C) ・同玉・43桂成・同玉・61角・44玉・34角成・同金・同竜・55玉・66金(D)・同桂・64銀不成・同銀・同竜・45玉・34竜・55玉・64銀 まで27手
(A)73銀成以下61玉・63竜・同金・72銀・52玉・63成銀以下詰み
(B)63銀不成以下53玉・44金・同玉・43桂成以下詰み
(C)31金・同玉・43桂不成以下詰み、51金以下も詰み
(D)64銀不成との手順前後が成立
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詰上り図
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酒井桂史作「酒井桂史作品集(野口版)・第30番」・仮名文字「ヘ」
12歩成・同馬・同桂成・同玉・21角・11玉・22銀成・同玉・33角成・同玉・44銀・同玉(あ)・43角成・55玉・65金・45玉・54馬 まで17手詰
(あ)24玉で変化長(23手?)。
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詰上り図
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45玉型の4駒仮名文字「ヘ」だ、都煙的で魅力なデザインだが本作は変長だ。
同じ詰上がりの作がある。
服部彰夫作「砂丘・第6番」・「ヘ」
14香・同桂・同歩・同金・25桂・同香・22銀・24玉・33銀不成・15玉・24銀打・同金・同銀不成・同玉・14金・同玉・25角・24玉・23馬・同玉・24香・13玉・16飛・24玉・44飛・35玉・36飛・44玉・43角成・55玉・65金・45玉・54馬 まで33手
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詰上り図は酒井作と同じだが、作意は相当に難解だ。
詰め上がりが55玉のアイデアはでるだろうか?。

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第908・909番は濁音記号が不動だが、小型の短手数ではこの傾向になりやすい。
丸山作も含めて、「ボ」は単独文字よりも濁音記号が作り難い一般のケースだ。
「ド」は濁音記号が邪魔にならないか作り易い、レアケースだ。
第914番は、最小駒数文字+濁音だ、バランスは悪いが・・。
これも単独では作れないレアケースだ。
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第914番詰図の舞「文字詰」:21手詰
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作意は、 2019/05/01 へ
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2019/03/08 の作意
第908番:詰図の舞「文字詰」:「ボ」17手詰
54銀・64玉・65金・同桂・75銀・54玉・66桂・55玉・73角成・64歩合・同馬・同香・56歩・同玉・47金・55玉・67桂 まで17手詰
詰上り図
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第909番:詰図の舞「文字詰」:「ド」11手詰
95飛・65銀・同飛・同桂・54角成・同玉・63角成・55玉・46銀・同と・66金 まで11手詰
詰上り図
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「小ダイヤ市松」 [詰将棋]

「駒の舞 本館」の4月の定期更新を行いました。
3月問題は、「打ち捨て手筋作」と「打歩不成を含むあぶり出し曲詰」です。
4月問題は、「合駒を含む手筋作」と「打歩不成を含む、対称形のあぶり出し曲詰」です。
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「市松」は代表的な図形であり小型から大型までデザインも作図例も多い。
「5X5:市松」は複数のデザインが可能な小型曲詰だ。
ダイヤモンドとも呼ばれる菱形はその一つで、5X5で9駒はあぶり出しに向いた素材だと思う。
初形象形では他の追随がない程に多数作られている(河内勲氏の代名詞)、あぶり出し曲詰も同様に美しい形だと思う、「9X9」の大ダイヤ市松との対照から「小ダイヤ市松」との呼ばれる。


門脇芳雄作「曲詰百歌仙・第93番」・「ダイヤ市松」
56歩・同と・46銀・同歩・64銀打・同馬・66銀打・同と・57竜・同と・66金 まで11手
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詰上り図
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赤羽守作「信濃路・第71番」・「ダイヤ市松」
27角・36歩合・同銀・同金・46歩・同と・37桂・同と・46歩・54玉・36角・同と・53金・65玉・35竜・同と・55飛・同玉・66銀左 まで19手詰
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詰上り図
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2作共に難解作だ。
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酒井桂史作「酒井桂史作品集(野口版)・第29番」・仮名文字「ホ」
64銀不成・65玉・54角・同玉・53銀成引(A)・同銀・同と・同金・65銀・同玉・35竜・同竜(あ)・66金・54玉・36角・同竜・55金 まで17手詰
(A)非限定
(あ)76玉で不詰。69角>69馬で修正可能だろう?。
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詰上り図
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第907番は「5X5:市松」で美しい図形の1つの「ダイヤ」。
第913番は「5X5:市松」のもうひとつのデザイン。
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第913番詰図の舞「市松図形」-2:31手詰
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作意は、 2019/04/25 へ
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2019/03/08 の作意(スクロール)
第907番:詰図の舞「市松図形」:「小ダイヤ市松」25手詰
54馬・同金・75桂・同香・54金・同玉・66桂・同歩・64金・55玉・56歩・同玉・57金・55玉・25飛・45歩合・同飛・同玉・35金・55玉・45金・同玉・46歩・55玉・35竜 まで25手詰
詰上り図
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