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岡田敏著「万華鏡」 [詰将棋]

岡田敏氏は作品数も著書も多いが、あぶり出し曲詰も多い。
著書の1冊の「万華鏡」は
一般図式:100題
清涼図式:45題
あぶり出し曲詰:34題
からなる。
手数では、15手以下が109題であり、残りが中編となる。

あぶり出し曲詰:34題
その内訳は、短編作の比重が大きい。
短編のあぶり出し曲詰を作っている今の私には参考になる。
中編と短編のあぶり出し曲詰を多数作っている作者の、双方を比較すると、短編の曲詰の構成が見えると思う。

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第807番続不成の舞
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作意は、 2018/03/19 へ
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2018/01/30  の作意
第801番:
23桂・同香・11飛打・21角・同飛成・同玉・22銀・32玉・21角まで 9手

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「曲詰百歌仙」-3 [詰将棋]

門脇芳雄著「曲詰百歌仙」では、「イロハ字図」48作で都詰は半数以下だ。
盤の中央の9画から外れる作品も7作ある、その中には盤の中央からずれているように見える作品もあり、デザインより作図・手順重視かと思える。

作者は「不動駒なし」あるいは「少ない」事への拘りが強く、コラムや解説に繰り返し登場する。
「イロハ字図」48作では「イ」「へ」「シ」が該当する。
ただしそこでは
・解答者や鑑賞者は「不動駒なし」に気づかない
・作者が「不動駒なし」をアピールすると感心してくれる
と述べられている。
解いて気づかないのは悩ましく、作図者のみの条件に近いようだ。

あぶり出し文字曲詰に対しては、「曲詰百歌仙」作者は
・曲詰は19手位が望ましい
・不動駒なしが目標で、評価されるべき
・都詰や持駒なしよりも、手順優先
としている。
私個人の印象では、上記故にデザイン性はやや優先度が低いのだろうと思う。

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第805番「カナ詰」-33
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第806番「カナ詰」-34
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作意は、 2018/03/13 へ
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2018/01/24  の作意
第799番:「カナ詰」-23:「へ」
54銀不成・同玉・53角成・同玉・63角成・44玉・46飛・55玉・64馬 まで9手

第800番:「カナ詰」-24:「ホ」
44銀不成・同玉・35馬・55玉・45金・同と・56歩・同玉・57金・55玉・64銀不成・同玉・75金・55玉・56歩・同と・45金 まで17手
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「曲詰百歌仙」-2 [詰将棋]

門脇芳雄著「曲詰百歌仙」は、そのコラムや解説から、
「古来曲詰は「都詰」にしたり「持駒なし」にしたりする伝統がある」が「優れていると思えず、二条件放棄」とし、「不動駒が嫌い」で「不動駒を減らす事に時間を当てた」と書かれている。

古来曲詰の具体例は不明だが、丸山正為作「イロハ字図」の初期は「持駒なし」だ。
曲詰の要件の理由は知らないが、「都詰」は盤面の中央で詰み上がる1例だと思う。
作図条件の制約には成るので、採用も放棄も作者の好みだろう。

不動駒が詰め上がりの字形と重なる考えはあるが、短編詰将棋でかつ打ち捨てを多くすると不動駒は多くなる。
不動駒を少なくするには手数は中編になると思うし、あぶり出し曲詰の作者には中編作家が多いと思う。
「曲詰百歌仙」の中の文字曲詰は、中編的な考えで作られた代表的な中編曲詰と思う。

私個人は短編作家だし、あぶり出し曲詰も短編にばるので不動駒は多い傾向になる。
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第804番13手詰
850.jpg
作意は、 2018/03/07 へ
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2018/01/18  の作意
第798番:
21と寄・12玉・11と・同玉・22銀・12玉・24桂・同銀・21銀不成・11玉・22と・同玉・31角不成・11玉・12歩・21玉・32歩成・12玉・22角成 まで19手

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門脇芳雄著「曲詰百歌仙」 [詰将棋]

2月の本館の定期更新を行った。
フラッシュ画像リンクを作っていたら、1月のリンクミスに気づいた。
実はフラッシュ画像リンクは反映されるのに時間が掛かる時がある。
1月は遅くて確認していなかった。

門脇芳雄著「曲詰百歌仙」は曲詰だけの作品集だ。
末尾に森田銀杏氏が寄稿していて、そこに「イロハ字詰(48図)比較」が掲載されていて、「丸山正為・門脇芳雄・田中至・伊藤路歩」のデータがある。
服部彰夫著「砂丘」は森田氏のデータに「岡田敏・服部彰夫」のデータを加えた。

「曲詰百歌仙」は「漢数字・10作」「イロハ字・48作」「4枚詰・4作」「大型曲詰・10作余」を中心に構成している。

個人的な感想では、「協力詰1作・63番」と「不完全(作者承知:p.188)1作・86番」を含めた合計100題での「百歌仙」はややしっくりしない。

江戸時代に伊藤宗印は「将棋精妙」に不成を含む作品98題を載せて、最後の99番と100番は不成で詰まない「逃れ図」を載せた、それも何故か??、と個人的には思う。

たぶん「詰将棋百番集」に大きな関心がない人も多いのだろうと推測する。

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第802番「カナ詰」-31
848.jpg
第803番「カナ詰」-32
849.jpg
作意は、 2018/03/01 へ
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2018/01/12  の作意
第796番:「カナ詰」-23:「ヒ」
45銀・55玉・65金・同桂・56銀・同玉・55金・同玉・45馬 まで9手

第797番:「カナ詰」-24:「フ」
55飛・同玉・46金・同香・45金・同桂・56香・同玉・83馬・55玉・65馬 まで11手
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