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岩崎守男「しろかわ」について [詰将棋]

「岩崎守男詰将棋作品集 しろかわ」は、2015年(頃)発行の作品集で100番を収録する。
将棋世界誌を中心に雑誌発表作を収録しており、右上隅に駒を配置した正算型の実戦詰将棋とも呼ばれる作品が中心だ。
配置は雑誌への発表時期の順であり、初手や前半に、好手や狙いがある中編や長めの短編が多く、作者の得意分野だと思う。

あぶり出し曲詰が1題あるが、曲詰である事に加えて、短手数である事も珍しい。
条件作としては、他には飛角図式(第63番)や途中無仕掛け(第82番)もある。

岩崎守男作「しろかわ:第17番」「あぶり出し曲詰・イ」
作意
54飛・65玉・55飛・同銀・54竜 まで7手
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詰上り図
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田中至作「過雁組曲」:第3番「あぶり出し曲詰・ハ」
作意
64銀成・同玉・75銀・54玉・53角行成・同金・44金・55玉・64銀・同金・45金・同玉・44角成 まで13手
「ハ」はデザインも作図も難しい文字だ。
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詰上り図
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第1162番は、「詰図の舞」「漢字・衣(ころも、い)」だ。
第1166番は、「詰図の舞」「漢字」だ、やや珍しい字だ。
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第1166番「詰図の舞」「漢字」31手
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作意は、 2023/04/22
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2023/03/05の作意

第1162番:「詰図の舞」「漢字・衣(ころも、い)」
52銀不成・同香・44歩・同玉・42飛成・43歩合・33銀・45玉・43竜・同銀・46歩・54玉・65金・同桂・55歩・同玉・35竜・同と・66金・54玉・55歩・53玉・63と・同玉・73歩成・53玉・63金 まで27手詰
詰上り図
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曲詰に於ける曖昧図形について [詰将棋]

立体曲詰のデザインは、作りながら調整するので、アバウトで曖昧な図形とデザインになり易い。
例えば、「対称」形は、自由度が高い曖昧な図形だと言える。
村山信二郎作「三つ巴」がある、実際の図形は全く異なるのだが、詰上りに駒の密集が3ケ所に別れる事から命名したようだ。(ブログ 2019/12/09 参照)
アバウト過ぎるのだが、それが故に後で話題にもなる。
第1165番は例えば、「アルファベットe」等の可能性を探していたが、「図形:巴」でどうかと考えた。
「円(丸)」+「円弧」で、「巴」のイメージだ、「対称形」に近いアバウトさがある。文字で無い図形または物の形は、曖昧図形になり易い。
それは秘曲集で見られるデザインの考え方とも似る。

添田宗太夫作「将棋秘曲集:第47番」「あぶり出し曲詰・徳利」
作意
54竜・同玉・53金打・45玉・35金・56玉・48桂・55玉・64銀・同玉・75竜 まで11手
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詰上り図
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田中至作「過雁組曲」:第2番「あぶり出し曲詰・ロ」
作意
66銀行・54玉・53金・同玉・63歩成・同玉・64銀・54玉・65金・同角・55銀行・同銀・45竜・同角・66桂打・同成桂・同桂・同銀・46桂・同銀・44飛成 まで21手
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詰上り図
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第1161番は、「寄木の舞」「上下対称」>「数字:8」だ。
第1165番は、「寄木の舞」「図形・巴」>? だ。
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第1165番:「寄木の舞」「図形・巴」13手
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作意は、 2023/04/16
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2023/02/27の作意

第1161番:「寄木の舞」「上下対称」>「数字:8」
57香・同金・54金打・同と・同金・同玉・53と・55玉・56歩・同金・同銀・同玉・57金・55玉・64角・同歩・44銀打・同と・46馬 まで19手詰
詰上り図
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曲詰「アルファベット小文字・e」 [詰将棋]

「アルファベット小文字・e」は、大文字とははっきりと異なり、さらにはデザイン的にも広がりが少ない。
普通に作れて、普通に「e」として読める文字だ。
ただし、似たデザインの文字も多い。

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山本正曲詰シリーズでは、「P」のみが作意が不明だった。
全日本詰将棋連盟「続七手詰傑作選・昭和41年3月1日発行」には、山本正作は4作掲載されている。
第31番には「本局は作者として初入選の1局で、この人の作は15手くらいの難解味のある作がオハコです。」(多分、鶴田諸兄主幹の文章)とされている。

山本正作「続七手詰傑作選・第31番:詰パラ昭和37年7月」
作意
21飛・同角・32馬・同竜・43桂・同竜・22銀成 まで7手詰
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田中至作曲詰作品集は、
「過雁組曲」100番
「白雁組曲(上)」50番
「白雁組曲(下)」50番 がある。(他に研究書等がある)

このブログでは、「過雁組曲」を紹介する。
一度ブログで紹介した作品もあるが、再度100番全て載せる予定。
「イロハ:48作」「アルファベット・26作」「数字・10作」
「漢数字・10作」「タナカイタル:6作」計100作だ。

田中至作「過雁組曲」:第1番「あぶり出し曲詰・イ」
作意
62飛・73玉・82飛成・64玉・62竜・63桂合・同竜・同玉・62桂成・64玉・63成桂・同玉・53歩成・64玉・63と・同玉・54銀・同桂・55桂・64玉・65銀・55玉・56馬 まで23手
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詰上り図
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第1160番は、「詰図の舞」「アルファベット小文字・e」だ。
第1164番は、「詰図の舞」「アルファベット小文字」だ。
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第1164番「詰図の舞」「アルファベット小文字」17手
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作意は、 2023/04/10
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2023/02/21の作意

第1160番:「詰図の舞」「アルファベット小文字・e」
43桂成・同歩・34と・54玉・55歩・同玉・66金・同と・64銀・同桂・54金・同玉・64金・55玉・47桂 まで15手詰
詰上り図
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「図形(9駒の線):横一線3段目」 [詰将棋]

増ページの詰パラ800号記念号の読者サロンに添川公司氏の「修正図・改良図」が
載っている。
それは私的には非常に貴重であり、さらには現在では図面だけでも柿木将棋が作意を示してくれる。
あぶり出し曲詰「北回帰線・赤道・南回帰線」3部作は、発表時不完全で修正されていたがさらに改良図が発表された事になる。
それぞれは段が異なる、横一線のあぶり出し曲詰であり、「北回帰線は4段目の横一線」で、上段4段を幅を一杯に使って長手数を構成している。

添川公司作「北回帰線・詰パラ1981.8>詰パラ2022.11修正図」「4筋横一線」
作意(柿木将棋)
72金・同玉・73銀・83玉・74と・92玉・82金・同香・同銀成・同玉・64角・92玉・82角成・同玉・84香・71玉・61と・同玉・64香・51玉・59竜・54歩合・同竜・同銀・52歩・同玉・43歩成・同玉・44香・32玉・24桂・同金・34香・同金・33歩・同金・同桂成・同玉・34金・32玉・31桂成・同玉・22と・同玉・14桂・12玉・32飛・13玉・22飛成・14玉・24竜 まで51手詰
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詰上り図
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山本正作の曲詰シリーズは最終回だ。

山本正作「第19回関西詰将棋ファングループ会合、昭和49年4月14日・解答競争問題(資料作成・田宮克哉)」:第Z番「あぶり出し曲詰・Z」
推定作意
33桂成・同玉・44馬(A)・同玉・43銀引成・54玉・34飛成・55玉・65金・同玉・57桂・55玉・66馬・同竜・44竜 まで15手
(A)51馬以下、34玉・21銀成・23玉・33飛成以下余詰。
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詰上り図
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修正案
頭4手省く。11手詰。
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第1159番は、「詰図の舞」「図形(9駒の線):横一線3段目」だ。
第1163番は、「詰図の舞」「図形(9駒の線):横一線」だ。
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第1163番「詰図の舞」「図形(9駒の線):横一線」35手
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作意は、 2023/04/04
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2023/02/15の作意

第1159番:「詰図の舞」「図形(9駒の線):横一線3段目」
63馬・同歩・71と・91玉・92銀・同金・同歩成・同玉・93金・91玉・81と・同玉・72歩成・同玉・73桂成・61玉・52と・同玉・53銀不成・41玉・31歩成・同玉・21と・同玉・33桂不成・31玉・32歩・同玉・14角・33玉(あ)・23角成 まで31手詰
(あ)31玉は、変化同手数。
詰上り図
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漢字曲詰の、不完全部分の修正 [詰将棋]

2023/03/01に「詰将棋駒の舞(新館)」の定期更新を行った。
「2023/02月-1」の作意発表は、「寄木の舞」「斜め対称」>「ア」、だ。
「2023/02月-2」の作意発表は、「詰図の舞」「あぶり出し漢字・弁(べん)」だ。
「詰図の舞」「寄木の舞」の追加登録も行った。

「2023/03月-1」は、「寄木の舞」「対称図形」>?、だ。
「2023/03月-2」は、「詰図の舞」「あぶり出し漢字」だ。

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あぶり出し曲詰では、収束で不完全が見つかり簡単な修正案が無ければ、ほぼ全部が作り直しになる。
第1158番「漢字・反(はん)」は、収束が完成後に不完全が見つかった。
そこの修正案が無くて、収束の大幅変更>左下部の作り直しも進まず、大幅変更になり>その影響で右上の序盤の部分的作り直しになり>さらにその後に再度、中間の左下を正算的に繋いだ。
その作図中に、逆算では起きない歪が起きている、正算では捌きが悪くなりがちだ。
正算では、部分的に類似の文字・図形を参考にする事が多い。
その時の参考は、「漢字・石:5画第01番 」「漢字・右:5画第09番 」等だ。

岡田敏作「詰の花束・第500番」「漢字・水」
作意
47金・45玉・34角・44玉・56桂・同香・53銀不成・54玉・74竜・同銀・55飛・同玉・56金・54玉・55香 まで15手詰
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詰上り図
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山本正作「第19回関西詰将棋ファングループ会合、昭和49年4月14日・解答競争問題(資料作成・田宮克哉)」:第Y番「あぶり出し曲詰・Y」
推定作意
84銀成(A)・同玉・73銀不成・74玉・54竜(B)・同金・63角成・65玉・54馬・同玉・65金・55玉・56歩・同と・44馬 まで15手
(A)63飛成以下、94玉・83竜・同玉・54竜以下余詰。
(B)63飛成以下、85玉・65竜・86玉・53馬以下余詰。
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詰上り図
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修正案
頭4手省く。
71馬の利きを減少させる、41角>62馬に変更する。
54竜・同金・63馬以下11手詰。
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第1158番は、「詰図の舞」「漢字・反(はん)」だ。
第1162番は、「詰図の舞」「漢字」だ。
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第1162番「詰図の舞」「漢字」27手
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作意は、 2023/03/29
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2023/02/09の作意

第1158番:「詰図の舞」「漢字・反(はん)」
35香・45玉・36金・44玉・33馬・同と・45歩・55玉・66銀・同玉・76金・55玉・54飛・同玉・56香・同角成・63銀・55玉・64銀 まで19手詰
詰上り図
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