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曲詰「漢字・屯(とん・たむろ)」 [詰将棋]

小型曲詰では玉の移動が少ない事が多く、不動玉もあり得る。
それに対して中型曲詰とそれより大きい大型曲詰では玉の移動が必要になる。
漢字の場合は、パーツとか部首としてデザインを行うので、玉が移動する事は自然で必然となる。
詰上りの形を玉方駒で作る時は、稀に合駒もあるが一般は守備駒の移動となる。
それで無ければ不動駒となってしまう。
それに対して攻め方の駒の時は、駒の移動と持駒を打つ事で作る。
持駒の入手は、玉方駒を取る事で行うので、それは中編的な手順となりがちだ。

佐藤次衛作「詰パラ・三百人一局集:第85番」あぶり出し曲詰「漢字・山」
作意
47桂・同銀不成・56歩・同銀成・67桂打・同香成・同桂・同香成・45飛・同馬・47桂・同成銀・56香・同馬・54竜 まで15手詰
不動玉。
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詰上り図
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山本正作「第19回関西詰将棋ファングループ会合、昭和49年4月14日・解答競争問題(資料作成・田宮克哉)」:第H番「あぶり出し曲詰・H」
推定作意
62竜・54玉・46桂打・同成銀・55歩・同銀・46桂・同銀・45銀・55玉・64竜・同桂・65金・同馬・44馬 まで15手
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詰上り図
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完全作だ。
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第1142番は、「詰図の舞」で、「漢字・屯(とん・たむろ)」だ。
第1146番は、「詰図の舞」、「漢字」で4画だがやや大きいデザインだ。
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第1146番「詰図の舞」「漢字」19手
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作意は、 2022/12/23 へ
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2022/11/05 の作意

第1142番:「詰図の舞」「漢字・屯(とん・たむろ)」
36金・同玉・38香・45玉・44金・同と・57桂・同と・36銀・54玉・66桂・同香・65銀・同玉・75金・54玉・46桂・53玉・54香・同と・46金 まで21手詰
詰上り図
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谷川浩司作「谷川浩司 精選詰将棋」 [詰将棋]

詰上り形が小さく、同時に初形も広がっていないあぶり出し曲詰は立体曲詰になり易い。その条件に該当する一つが「数字」だ。
一方、漢字は概ね形が大きく駒数も多く、その条件には当てはまり難い。
第1141番の漢字「木」は、不動駒が多くてあぶり出し曲詰としては、ボツにしていた。
逆にそれ故に、不動駒が対称に残る事を受け入れると、立体曲詰になった。

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谷川浩司作「谷川浩司 精選詰将棋」(2022年6月)は、9手詰から19手詰100題の詰将棋集だ。
ほぼ盤面右上の配置で、雑誌「文芸春秋」に連載した作品で、幾つかは発表時から手を加えたとしている。
その条件であるのが、難しい作品も多い。
個人的には手数の短い作が、簡素な駒配置ながらも難しく感じた。
作図は逆算と思われ、手筋作の収束形から難しい逆算を行っていると思う。

谷川浩司作「谷川浩司 精選詰将棋」第33番;あぶり出し曲詰「一」
作意
32銀・同玉・33歩成・31玉・41竜・同玉・53桂不成・52玉・63銀・同飛・34角・53玉・43角成 まで13手詰
意外に1作だけあぶり出し曲詰がある。
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詰上り図
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山本正作「第19回関西詰将棋ファングループ会合、昭和49年4月14日・解答競争問題(資料作成・田宮克哉)」:第G番「あぶり出し曲詰・G」
推定作意
41馬(A)・63桂合・同馬・同香・75歩(B)・65玉・83馬・64玉・74馬・55玉・54銀成・同歩・46金(C)・同桂・56銀・同桂・37桂 まで17手
(A)初手75歩以下余詰。
(B)5手目66桂以下余詰。
(C)13手目73馬以下余詰。この73馬の余詰筋が消しにくい。
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詰上り図
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修正案について
(C)の余詰は修正困難だ。手数を削るならば、
76歩>と、に変えて、83馬からの後半11手詰が一案だ。
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第1141番は、「寄木の舞」で、「図形・対称」>「漢字・「木」」だ
第1145番は、「寄木の舞」で「図形・対称」>「数字」だ。
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第1145番「寄木の舞」「図形・対称」>「数字」13手
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作意は、 2022/12/17 へ
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2022/10/30 の作意

第1141番:「寄木の舞」「図形・対称」>「漢字・「木」」
34金・同銀・45歩・同銀・33銀不成・54玉・64金・同玉・73銀不成・同金・65歩・54玉・55香 まで13手詰
詰上り図
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「アルファベット小文字」の曲詰 [詰将棋]

アルファベット大文字「A-Z」26字は、山田修司作は有名(個人的には見ていない)であり、田中至氏にもシリーズがある。
山本正氏作も大文字シリーズだ。
私(田原)も作図した事があり「詰将棋駒の舞(新館)」の「詰図の舞」に載せている。

「アルファベット小文字」の作図例もいくつかあるが、シリーズとしては記憶はない。
大文字と小文字の区別は、サイズとデザインとの差だが、あぶり出し曲詰ではデザインだけで変える事になる。
「c」「o」など同じデザインもあり、全部が区別可能かは微妙だ。
活字体と筆記体があるが、それを混在させて、小文字と見えるデザインを使って作図したい。
筆記体は直観的には読み難いが、大文字シリーズとの区別を優先したい。

河内勲作「おくろう記 第56番」;象形曲詰「e」
作意
43と・同玉・33金・53玉・44銀・52玉・51桂成・同玉・52歩・61玉・62香成・同玉・73銀・52玉・43銀成・61玉・62歩・71玉・82銀不成・62玉・73馬・61玉・62歩・51玉・42成銀 まで25手詰
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山本正作「第19回関西詰将棋ファングループ会合、昭和49年4月14日・解答競争問題(資料作成・田宮克哉)」:第F番「あぶり出し曲詰・F」
推定作意
93香(A)・92桂合・同香成・同玉・82桂成・同玉・73桂成・同玉・63金・同銀・同歩成(B)・同玉・55桂・54玉・65金・同角・63銀(C)・55玉・66竜(D)・同銀・64角 まで21手
(A)初手82桂成以下余詰。
(B)11手目65桂以下余詰。
(C)17手目64銀成以下余詰。
(D)19手目64銀不成余詰。
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詰上り図
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修正案について、
(D)の収束3手前の余詰は修正困難だ。
従って、全体も修正困難だ。
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第1140番は、「詰図の舞」「漢字・式(しき)」で6画で、部首は「しきがまえ」だ(「エ」が部首とされる事もあるようだ)。
「しきがまえ」の部分が厄介だ。
第1144番は、「詰図の舞」「アルファベット小文字」だ。
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第1144番「詰図の舞」「アルファベット小文字」19手
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作意は、 2022/12/11 へ
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2022/10/24 の作意

第1140番:「詰図の舞」「漢字・式(しき)」
58馬・77玉・66銀・同歩・68銀・87玉・76馬・同玉・77金・75玉・84竜・同と・76歩・65玉・54銀不成・同玉・53金・65玉・32馬・同歩・54銀・56玉・46と・同玉・47金打 まで25手詰
詰上り図
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大型曲詰の飛び石詰 [詰将棋]

第1139番は中央の5駒の詰み上がりから出発したが、それは全く逆算出来ない。
そこに駒を加えるのだが、5駒から離れた2駒を置いたデザインを選んだ。
だが中央での逆算は無理で、直ぐに形から外に飛び出して、入玉形での逆算となった。
ただし、手順中で5手目の79角が入る事が判り、その同玉の変化で13角が使える事になった。場外での手順が主体になるが、一応はまとまったと思う。

第1143番は盤面全体の大型曲詰としての「飛び石詰」がその作図動機だ。
佐藤達也作は、作意は全ては未発表で、さらに半年後の「読者サロン」で作者が余詰があった事と修正しない事を述べている。
特に下段玉の部分の余詰は、修正出来ないと感じる、ほぼ作り直しになるだろう。

周辺の駒近く特に下段の駒の近くの余詰が、発生しやすいと思う。
平方格子は四隅が難しいと思うので、ヤヒロ印のタイプのデザインを選びたい。
玉が全面を移動するのは難しいと思うので、主に中央部を玉が移動する方針を持った。
これらから作図したのが、第1143番だ。

第1143番で「飛び石詰」シリーズは一旦終了する。

佐藤達也作「詰パラ1984/03 読者サロン」;あぶり出し曲詰「飛び石詰・9X9(25枚)」
作意(22と 以降は発表されていなく、推定)
39竜・同と・59金・78玉・88と・67玉・76歩・同玉・77と(A)・85玉・95金・74玉・75銀・同と・64金・83玉・93歩成(B)・同と・72銀不成・同玉・73香・61玉・71と(C)・52玉・53金・41玉・33桂不成・32玉・22と・
(以降は未掲載)
同玉・21桂成・同玉・13桂(D)・12玉・23歩成・同玉・33歩成・24玉・25と・同玉・14角・16玉・17香・同金・25角・同玉・17桂・36玉・37金・35玉・57角 まで51手
(A)87と以下、85玉・96と・74玉・75銀以下余詰。97飛の利きが強い。
(B)87飛以下、85歩合・同飛・同と・84歩以下余詰。
(C)71香成以下、33桂不成に同桂としても、42香以下長い詰がある。
(D)23香以下、22歩合・同香成・同玉・33歩成・21玉・13桂以下余詰。
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詰上り図
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(C)(D)等は修正不可能だろう。
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山本正作「第19回関西詰将棋ファングループ会合、昭和49年4月14日・解答競争問題(資料作成・田宮克哉)」:第E番「あぶり出し曲詰・E」
推定作意
52竜(A)・53桂合・44と・同玉・43金・54玉・65金(B)・同銀・63銀不成(C)・55玉・46金・同飛・44銀・同飛・45馬(D)・同飛・53竜・同馬・67桂 まで19手
(A)初手44と以下余詰。
(B)7手目63銀不成以下余詰。
(C)9手目65同銀以下余詰。
(D)15手目53竜以下の手順前後が成立する、ただし54銀以下で長くなる。
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詰上り図
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修正案について、
(A)付近の修正は困難で、頭4手の修正は難しい。
(C)の余詰は同玉でも逃げても、手数は長いが詰み、修正は難しい。それと絡む(B)も厄介。
(D)も修正困難で、片方が手数が長くなり形崩れになる。
全体に原図に近い修正困難だと思う。
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第1139番は、「詰図の舞」「図形・飛び石詰・7X7(7枚)」だ。
第1143番は、「詰図の舞」「図形・飛び石詰・9X9(22枚)」だ。
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第1143番「詰図の舞」「図形・飛び石詰・9X9(22枚)」31手
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作意は、 2022/12/05 へ
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2022/10/18 の作意

第1139番:「詰図の舞」「図形・飛び石詰・7X7(7枚)」
88銀・同玉・79銀・97玉・88銀・同玉・79角・99玉(あ)・89金・同玉・78銀・同玉・67竜・同玉・68金・56玉・57金・55玉・45と・同玉・35金・55玉・22角成・同飛・56歩・同金・同金・同玉・57金・55玉・88角 まで31手詰
(あ)79同玉は45と以下、持駒に金を追加して詰む。
詰上り図
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画数の少ない漢字曲詰について [詰将棋]

2022/11/01に「詰将棋駒の舞(新館)」の定期更新を行った。
「2022/10月-1」の作意発表は、「寄木の舞」で、「図形・対称」>「5」だ。
「2022/10月-2」の作意発表は、あぶり出し曲詰「漢字・氷(こおり)」だ。
「詰図の舞」「寄木の舞」の追加登録も行った。

「2022/11月-1」は、「続小駒の舞」で、「金銀図式」だ(迂回手順が有る)。
「2022/11月-2」は、あぶり出し曲詰で、「漢字」だ。

2021/01から始めた、「詰将棋駒の舞・本館(旧館)」からの、「詰将棋駒の舞・新館」への移設作業が漸く終わった。今後は定期更新が中心になる。
メンテナンスとして折を見て、ミスとエラーを探して、修正している。
大規模なリンク・ミスも見つかっているが、ファイルが多いので現実は残ってしまうだろうと思う。

曲詰「漢字・氷(こおり)」は、「漢字・水(みず)」のデザイン(ブログ2021/02/19:第1034番)を基にして、一部を削って、左上の点を加えた。

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漢字の中で1画と2画と3画は、多くがあぶり出し曲詰の作図が可能だ。
辞典では
1画:5文字
2画:29文字
が載っているが、部首や通常使用しない字も多い。
主な字はほぼ全て、作図して残りは少なくなった。
3画:60文字
で似た状況だが、作図困難な字も含まれる。

「漢字・于(う・きょ)」は単独での使用は少ないようだ、パーツとしては「迂回」「宇」「芋」等で馴染みがある。


河内勲作「ひより草 第1番」象形曲詰「人」
66桂・64玉・74金・55玉・47桂・44玉・35金・33玉・34歩・同銀・同金・同玉・35金・33玉・34歩・23玉・24銀・12玉・13歩・21玉・65馬・32銀合・12歩成・同玉・13金・21玉・32馬・同角成・22銀・同馬・同金・同玉・33歩成・11玉・12歩・21玉・32角・12玉・23銀成・11玉・22と まで41手詰
収束乱れあり。
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山本正作「第19回関西詰将棋ファングループ会合、昭和49年4月14日・解答競争問題(資料作成・田宮克哉)」:第D番「あぶり出し曲詰・D」
推定作意
53と・45玉(あ)・37桂・同と・47竜(A)・同と・36銀(B)・同桂・35金・同銀・56角(C)・44玉・55竜(D)・同玉・54金 まで15手
(あ)2手目同玉で、17手駒余り。
(A)35馬以下余詰。
(B)35金以下、同銀・同馬・同玉・55竜以下余詰。48竜が強い。
(C)67角以下、63角以下余詰多数、ただし(D)の余詰絡みなのでそれが消えれば、こちらも消える。
(D)64竜以下、54合・同と・同金・66馬まで余詰。これが消しにくい。
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詰上り図
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修正案
(D)を消すには玉方63歩を置く字崩れくらいしか無い。
前半の余詰も消し難い。
修正困難だと思う。
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第1138番は、「詰図の舞」「漢字・于(う・きょ)」だ。
第1142番は、「詰図の舞」「漢字」だ。
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第1142番「詰図の舞」「漢字」」21手
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作意は 2022/11/29  へ
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2022/10/12 の作意

第1138番:「詰図の舞」「漢字・于(う・きょ)」
85と・66玉・57金・55玉・65馬・同香・56歩・同桂・44銀・同玉・53馬・55玉・67桂・同香成・65金・同玉・75と・55玉・65金 まで19手詰
詰上り図
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