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2歩でたたきの玉の横追い(続き) [詰将棋]

前回に『「詰将棋一番星」の「持駒:歩18枚」作に変化が難解で読み切れない作がある』と書いたが、棋力が弱い者には解けない問題自体は多数ある。
それでも「読み切れない」と言うのは、例えば「変化が読み易い筈の小駒図式」だとか、「感覚的には詰むのだが読み切れない」「作意の確定が出来ない」などが該当する。
手も足もでないのではなく、解けそうに見えるが解き切れない事だ。

『「詰将棋一番星」の「持駒:歩18枚」作の2歩でたたきの玉の横追い』では、信太作「雲出川」と大塚作がそれに当たる。
「雲出川」については以前に書いた事があるが「余詰作」と思う。
現在は大塚作に悩んでいる。
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「2歩でたたきの玉の横追い」を発展させる1例で、発展作の可能性を考えるためにはこの作も理解していたいが、それが厄介で、「感覚的には詰むのだが読み切れない」の代表だ。
玉を左辺に追い83玉で75桂から94金打として、82玉・72歩成・同玉・73桂成・同玉・84金上と進むが、そこで72玉か64玉かの分岐が判らない。
配置からは64玉と上に逃げる形で、その時は詰方が歩を持っていると駄目で玉方は歩を使わせる様に逃げる事になる。(追記:攻方が歩を持っていてもいなくとも同じなので、玉方は使わせて逃げるのが最善になるという、意味です)
その形は典型的な「2歩でたたきの玉の横追い」でそれが作意と思いたい。
ただし72玉と下に逃げる形が厄介だ、「持歩が詰みに直ぐに繋がらない」し、「序盤に通った跡に戻るので、序盤の歩の叩きに逃げる手順が終盤の変化と繋がる」。
つまり「序盤の変化手順と終盤の変化手順が掛け算になり、多すぎて読み切れない」のだ。
その結果、作意手順の逃げ方も不明の状態で、終盤に確定局面が見つからないので逆算の検討も出来ない。

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第737番続不成の舞
764.jpg
作意は、 2015/05/23 へ
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2017/04/05 の作意(スクロール)
5手詰-52
2三飛・同玉・1四角・同玉・2四金 まで5手詰

5手詰-53
3三飛・同金・1二金・同玉・2一飛成 まで5手詰
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2歩たたきでの玉の横追い [詰将棋]

「持駒が歩18枚」の作品は個人的に興味がある、ただ中編から長編になるので必ずしも作図対象とも言えない。
ネットでは「詰将棋一番星」のサイトに図が掲載されている。
その中に「4段目に攻め方の金を配置して2枚の歩を玉に叩く」手順がある。
例えば今村修作が一番シンプルな表現で、飯田雄一作と橋本樹作もこれにあたる。
今村修作
761.jpg
飯田雄一作
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橋本樹作
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正攻法で変化を読むと、実は相当に難しい。
ただし、「同じ場所に戻らない構成と歩の数が後半と独立している」ならば、作意の収束から詰まして、逆算で少しずつ戻ると混乱せずに変化を読める。

厳密には形は完全には1筋ずれるだけでは無いが、手順に影響しないと確認出来る。
それは「再帰」的な繰り返しに見えて、正算で変化を読む時も変化の読みを省略する可能性が高い。

ただし「同じ場所に戻らない構成と歩の数が後半と独立している」状態でないと、「逆算の変化読み」も「再帰的な変化読みの省略」も何も保証されない。
「詰将棋一番星」サイトの後者に該当する作品は、変化が難解で疑問で詰みそうに見えても読み切れない。

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第737番21手詰
760.jpg
作意は、 2017/05/17 へ
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2017/03/30 の作意
1三香・1二桂合・同香成(非限定)・同玉・2一銀・同玉・1三桂・1一玉・1二歩・同玉・2一銀・1三玉・2四金 まで13手詰
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逆算での検討 [詰将棋]

正算または順算での作図は、詰将棋を解くのと似ているので、解図能力が劣ると結果として制約がある。
小さな読みの蓄積で全体を読みきってしまいたいといつも思っているのだが、私の作図方法ではなかなかうまく行かない。
正算で無理に詰ました後半は、非限定が生じやすく、そこの読みが乱れて抜けがちになる。

一度完成すると、原理的には逆算での検討や読みが可能な筈だが、完成という意識があると人間は、チェックが甘くなる。
作意が判っている作品の検討は逆算でそこそこ精度は出せる。
だが自分の作品と、作意不明の難しい作品は、検討レベルが低い。

解図能力が低くとも、難解作は作れる可能性はあるのだが、現実は逆算で精度を上げる検討方法を生かせる機会は限られる。

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第736番続不成の舞
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作意は、 2017/05/11 へ
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2017/03/24 の作意
2一銀・同玉・3三桂・同歩・3二銀・2二玉・3四桂・同歩・3三と・同玉・4三銀成・2二玉・3二と(非限定)・1二玉・2一銀 まで15手詰
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詰将棋解答選手権一般戦 [詰将棋]

詰将棋解答選手権一般戦は身近な感じがする。
間違えそうな問題もあるが解ける範囲だ。
概ねは簡素で考えたくなる初形で、今の私の好きな作品傾向だ。
合駒読みが必要な問題が多いが、そこは仕方がない。
合駒を読むと設問の手数を超えてしまうのだが、それを制約にすると問題を作り難い。
初級はそれも含めた問題を選ぶと思う。

名人戦が開幕したが、終盤のほとんどない第1局だった。
昨年は詰め抜けがあったシリーズだが、今年は中盤勝負のシリーズになる予感だ。
詰パラ誌の3手必至も全く判らず、それぞれに「詰める」とは異なる世界を楽しむ事になる。

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第735番続小駒の舞
758.jpg
作意は、 2017/05/05 へ
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2017/03/18 の作意
1三桂・同香・1二金・同玉・2四桂・同歩・2三金・同金・2一銀・同玉・3二金・1一玉・1二歩・同玉・2三と・同玉・3三金打・1二玉・2二金 まで19手詰
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詰将棋解答選手権 [詰将棋]

4月初めの恒例の本館の定期更新済みです。
3月分に、リンクミス発見した、作図と同様に不完全は多い(チェック漏れ)。

日本将棋連盟のモバイルアプリが変更になり、日本将棋連盟のウエブサイトが表示される様になった。
詰将棋の出題も同様だ、そこには前回文字が小さいと書いた部分が、「一文字駒」に変更されて表示される様になった。
「二文字駒」より見やすいが、スマホではどうか不明だ。
パソコンやタブレットでも、拡大表示で見るのが普通だろう。

詰将棋解答選手権のチャンピオン戦が行われた。
問題が公開されて、答えもリンクされている。
とにかく考えてみる。
1週間以上で、前半・後半ともに各2題解けて、各3問目の持駒や配置で既に負けている状態だ。
2問目までが客寄せなのだろう。


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第733番5手詰-52
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第734番5手詰-53
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作意は、 2017/04/29 へ
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2017/03/12 の作意
2五桂・1四玉・1三桂成・同玉・1二飛不成・2四玉・4二角成・3三銀合・2五歩・2三玉・2二桂成・同銀・1四飛成・同玉・2四馬 まで15手詰
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