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曲詰「図形・飛び石詰」と「ヤヒロ印」 [詰将棋]

「詰図の舞」「図形・飛び石詰」では原則として、面の中央で作図している。
一般には、飛び石詰は盤面の位置や、端に接するかしないかは規定しない。
むしろ盤面中央は少数派かも知れない。

1つの基本形が「図形・飛び石詰(5X5、9駒):平方格子」だが、その詰上り形は角(馬)の王手になる、他には一部は竜(飛)が可能だ。

桂馬の位置に駒が配置される「図形・飛び石詰(5X5、7駒)」は圧倒的に作図例が多い作者・八尋久晴氏の名前から「ヤヒロ印」と呼ばれているが、「中央に横に3枚並ぶ形」(下図)と90度回転した「中央に縦に3枚並ぶ形」(第1071番)とがある。
「中央に縦に3枚並ぶ形」(第1071番)は詰上りは53飛(竜)か57飛(竜)にほぼ絞られる(注:盤面端を除く)。
一方、「中央に横に3枚並ぶ形」(下図)では飛(竜)に加えて、桂と香が可能になる、それもあって作図例は多い。
詰上り中央にしなければ、詰上り形はさらに増える。

八尋久晴作「詰パラ・2010/12」あぶり出し曲詰「漢字・飛び石詰(5X5、7駒)」
34金・同歩・53銀・同玉・42角成・44玉・54銀成・同玉・64銀成・44玉・54成銀・同玉・74飛成 まで13手詰
42馬と74竜の詰上りは基本形の1つで、飛び石詰では避けては通れない形だ。
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詰上り図
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丸山正為作「将棋イロハ図(コピー版):第68改番」「あぶり出し曲詰・エ」
62と・同金・61金(あ)・同金・同角成(い)・同玉・71馬・51玉・42金(う)・同玉・53馬・同玉・63歩成・54玉・64と・55玉・46金打・同竜・同金上・同飛・54飛 まで21手詰
(あ)(い)どちらでも、63桂不成以下余詰。
(う)62馬以下余詰。どの余詰も簡単。
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詰上り図
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第1071番は、「詰図の舞」「図形・飛び石詰(5X5、7駒)」だ。
第1075番は、「詰図の舞」「図形・飛び石詰(5X5、6駒)」だ。
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第1075番:詰図の舞」「図形・飛び石詰」17手詰
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作意は、 2021/10/23  へ
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2021/09/05 の作意(スクロール)

第1071番:「詰図の舞」「図形・飛び石詰(5X5、7駒)」
53桂成・同桂・64と・同玉・74金・54玉・44と・同玉・34馬・54玉・46桂・同金・55歩・同玉・46金・同玉・36金・55玉・57飛 まで19手詰
詰上り図
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曲詰「漢字・爪(つめ)」 [詰将棋]

2021/09/07に「詰将棋駒の舞(新館)」( http://future-door.info/koma_mai_n/ )で、「続不成の舞」のジャバスクリプト版を公開しました。
続いて、2021/09/19に「素描の舞」のジャバスクリプト版を公開しました。

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縦3本線や横3本線は、小型曲詰では稀だが、漢字では画数が増えると珍しくなくなる。
縦3本線を考えると、詰上りに玉がいる線以外は、密な線を手順で作りだす事になる。
小型曲詰では、詰上り玉は中央の線にする、だがその方法では形と駒数が大きくなると玉が左右に移動して中央が少なくとも、2回通る事になり、簡単ではない。
一方では、例えば左線から始めて右線で詰上がる手順にする方法では、中央の線を玉が横切るならば通った後は埋めて行く必要があり、これがかなり制約になってしまう。
可能ではあるが、手順はパターン化しがちだ。

「将棋秘曲集・第19番」はそもそも左線は殆ど関係ないのだが、これを見ると玉は中央の線を横切らず、「線の上部を乗り越える」方法だ、これに加えて「下部を潜りぬける」という方法もあると分かる。
駒の利きの性質(前の利きが多い)から考えると圧倒的に「線の上部を乗り越える」方が易しいだろう。
第1070番「漢字・爪(つめ)」はこの方法で作図した。
左線の下からはじめて、玉が中央の線の上部を乗り越えて、右の線に移動して右の線で詰み上がる。
作図した印象は、中央の線が左右で2回玉と接触する事から、干渉を避けた方が作り易いのだが、その結果は中央の線に不動駒が出来やすいと判った。
だがこの玉の動きは、漢字の字画が多い字では有望と思う。

添田宗太夫作「将棋秘曲集・第19番」あぶり出し曲詰「漢字・川」
61香成・同玉・73桂不成・52香(あ)・42玉・31銀右不成(い)・33玉・34香 まで11手詰
(あ)41銀成以下、同玉・31銀成以下余詰
(い)31銀直不成、余詰
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詰上り図
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丸山正為作「将棋イロハ図(コピー版):第67改番」「象形曲詰・エ」
45金・同馬・46銀(あ)・同馬・44銀・56玉・66飛・57玉・58金(い)・66玉・67金 まで11手詰
(あ)46銀以下、同と・44銀・56玉・66飛・57玉・58金以下11手
(い)46馬以下、余詰。
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第1070番は、「詰図の舞」「漢字・爪(つめ)」だ、広がりがあり、駒数も多い。
第1074番は、「詰図の舞」「漢字」で、画数は少ないが駒数は多い。
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第1074番「詰図の舞」「漢字」27手詰
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作意は、 2021/10/17
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2021/08/30 の作意(スクロール)

第1070番:「詰図の舞」「漢字・爪(つめ)」
95飛・85歩合・同飛・74玉・75飛・84玉・87香・75玉・76歩・64玉・75金・53玉・63銀成・同玉・43飛成・同歩・64香・53玉・42銀・44玉・35銀・同金・33銀不成・45玉・56金・同馬・35馬・同玉・36金打 まで29手詰
詰上り図
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曲詰「斤(きん・おの)」と斜め線 [詰将棋]

曲詰「漢字・斤(きん・おの)」は単独でも使用する(例えば、パンの数え方(1斤))が、部首としての使用の方が多い。
ただし、いつもながら斜め線も多い事で、部首使用面では課題が多い。

斜め線のデザインは、作例の多い仮名文字を部分的に参考にもする。
縦線+斜め線がある仮名文字には「リ」「サ」が誰も作る定番としてある。
「ソ」「「ノ」「メ」等は、作者ごとで異なる事も多い、腕の見せどころかもしれないし、異なるデザインの余地が多い。
横線+斜め線がある仮名は「チ」があり、これもデザインは複数ある。

ただし漢字のパーツ用に使うとすると、ほぼデザインは限られてしまう。

二上達也作「将棋魔法陣・番外15番」曲詰「仮名・ノ」
33歩成・同歩・34銀・同玉・33桂成・同玉・34歩・同玉・45竜・同玉・55金・同玉・56竜 まで13手詰
45度斜め線でないデザイン。
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詰上り図
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丸山正為作「将棋イロハ図(コピー版):第66改番」「あぶり出し曲詰・コ」
52歩成・同銀・同飛成・同玉・51桂成・同玉・52歩・同玉・63銀・53玉・45桂・同銀・54歩・同銀・同銀成・同玉・45金(A)・同玉・34銀・54玉・36馬・同飛・同角・同金・53飛(B)・同玉・43香成・54玉・44成香 まで29手詰
(A)76馬以下、65合・55歩以下余詰。76とを攻め方歩で修正可能と思う。
(B)52飛で合駒が余る
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詰上り図
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第1069番は、「詰図の舞」「漢字・斤(きん・おの)」だ。
第1073番は、「詰図の舞」「漢字」で、字としては前例は多い。
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第1073番「詰図の舞」「漢字」23手詰
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作意は、 2021/10/11
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2021/08/24 の作意(スクロール)

第1069番:「詰図の舞」「漢字・斤(きん・おの)」
56飛・同玉・57金・55玉・45飛・同歩・46金・44玉・66角・同歩・43銀成・同玉・42銀成・54玉・64と・同玉・65香。同桂・55金打・63玉・64香 まで21手詰
詰上り図
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部首「いとがしら」の漢字曲詰 [詰将棋]

「漢字・幻(げん)」の部首は扁の「よう」「いとがしら」だ。
「いとがしら」は扁として「幼」等に使い、それ以外にも「糸」等に使うパーツであり、これが使う事がン可能で有れば、多数の漢字のパーツになり、作図可能な漢字の数も増える。
だが現実は画数が多き事に加えて、斜め線が多くて、パーツ単体でも満足なデザインにはならない。
第1068番は苦肉のデザインで、盤と駒では0度と45度と90度の線の組み合わせになるので、それ以外の斜め線が歪むのは仕方がない。
これだけ歪むと作図を躊躇するので、おそらく前例は無いと思う。
ただし、「いとがしら」の2字目は、かなり後になると思う。

前々々回の馬鋸入り市松例の小川悦勇作を紹介する。

小川悦勇作「詰パラ・2003・03」曲詰・対称形
54飛・65玉・77金・69飛不成・56銀・54玉・63銀不成・同飛不成・44と・64玉・65歩・同銀・同銀・同玉・66銀・64玉・75と・同香・同銀・55玉・57香・同と・73馬・56玉・83馬・55玉・82馬・56玉・92馬・55玉・82馬・56玉・83馬・55玉・73馬・56玉・74馬・55玉・67桂打・同と・同桂・同飛不成・66金・同飛成・56歩・同竜・64馬 まで47手詰
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詰上り図
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丸山正為作「将棋イロハ図(コピー版):第65改番」「象形曲詰・コ」
53金・同銀・74竜・同角・55歩・43玉・33香成・52玉・53角成・同玉・54銀・52玉・43銀成・51玉・42成銀 まで15手詰
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第1068番は、「詰図の舞」「漢字・幻(げん)」で、扁に比重が高い。
第1072番は、「詰図の舞」「漢字」で、部首は旁(つくり・右側)で「りっとう」だ。
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第1072番:「詰図の舞」「漢字」19手詰
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作意は、 2021/10/05
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2021/08/18 の作意(スクロール)

第1068番:「詰図の舞」「漢字・幻(げん)」
35飛・同と・47桂・同飛成・37馬・同竜・54銀成・同玉・43銀不成・65玉・56金・75玉・87桂・同銀不成・74金・同玉・73桂成・75玉・74成桂・同玉・83銀不成・75玉・84馬 まで23手詰
詰上り図
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「飛び石詰」の作図について [詰将棋]

2021/09/01に「詰将棋駒の舞(新館)」の定期更新を行った。
「2021/8月-1」の作意発表は、「無掛の舞」19手詰だ。
「2021/8月-2」の作意発表は、「詰図の舞」であぶり出し曲詰「漢字・込(こむ)」29手詰だ。
「続・駒の舞」>「詰図の舞」「無掛の舞」の追加も行った。

「2021/9月-1」は「続積木の舞」15手詰だ。
「2021/9月-2」は「詰図の舞」・あぶり出し曲詰「漢字」21手詰だ。

2021/8月には「詰将棋駒の舞(新館)」で「続小駒の舞」のジャバスクリプト化を行った。
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曲詰「漢字・込(こむ)」について、2手目の変化は同手数駒余りか、あるいは2手短いが、変化別詰があるという認識だが、紛らわしくもある。
ただ曲詰で形を作る初手は省き難く、最初3手は入れたい手順だ。
部首「しんにゅう」は、「1点しんにゅう」は3画に、「2点しんにゅう」は4画になる。
曲詰「漢字・込(こむ)」は3画+2画で、5画になる。
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あぶり出し曲詰「図形」では、「密集形」は駒の密集度が高くてデザインによっては、難しかった。
「図形・市松」は駒の密集度的には丁度適度と言えるので、難しいデザインを選らばなければ自由度はあった。
駒の密集度的が低い(低すぎる)図形に「飛び石詰」がある。
その象形とあぶり出しを含めたリスト(駒数4以上)は「詰将棋一番星」サイトにある(私の環境では図面は見れないが)。
私は過去に2作「飛び石詰」を作ったがそこで停滞した、理由は下記だがそれを踏まえて、再度幾つか作図する事にした。

・「飛び石詰」は詰上りが飛び道具駒に限られていて、詰形が少ない。
・駒密度が低い事で、詰め上りの駒数が少なすぎる。
・詰上り形が無防備に近くなり、そこからの逆算は無防備か、駒の交換になりがちだ。
・詰方の勢力が玉方を上回り、かつ攻め方に大駒が増える事から、不完全作が多くなる。・全ての制約から、類型や過去の作図例から離れる事は完全には出来なく、または難しい。
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盤中央での小型曲詰「図形・市松」は一旦終えるが、自由度が高いのでまだまだ興味はある。
前々回の馬鋸入り市松例の岡田敏作を紹介する。

岡田敏作「詰の花束:第441番」:「市松」
88銀・89玉・59竜・同桂成・79金・98玉・87銀打・同金・同銀・同玉・88金打・96玉・85銀・86玉・87銀・85玉・86銀・74玉・73飛成・同馬・66桂・65玉・29馬・64玉・28馬・65玉・38馬・64玉・37馬・65玉・47馬・64玉・46馬・65玉・56馬・64玉・55馬 まで37手詰
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詰上り図
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丸山正為作「将棋イロハ図(コピー版):第64改番」「あぶり出し曲詰・フ」
32馬・同玉・31飛成・43玉・34竜・54玉・46桂・同と・57香・同と(A)・46桂 まで11手詰
(A)56歩合で、以下53角成・同玉・63銀成以下17手桂余り変化長手数。
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詰上り図
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第1067番は、「詰図の舞」「図形・市松(7X3)」だ。
第1071番は、「詰図の舞」「図形・飛び石詰」(5X5、7駒)だ。
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第1071番:詰図の舞」「図形・飛び石詰」19手詰
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作意は、 2021/09/29
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2021/08/12 の作意(スクロール)

第1067番:「詰図の舞」「図形・市松(7X3)」
44銀・54玉・45金・同玉・46金・同玉・47馬・45玉・35飛・同香・34銀不成・同玉・26桂・45玉・46歩・54玉・65馬・同玉・66飛・75玉・84馬 まで21手詰
詰上り図
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