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曲詰「漢字・欠」 [詰将棋]

漢字には書体のデザイン差の他に、省略形や簡素形がある。
コンピュータの初期は「8X8」ドットで文字を表したが実質的に漢字は無理だった、その後に「16X16」ドットになって漢字が使用出来る様になった、それでもドット数が足りない時は部分的に省略・簡素化して使用する。
あぶり出し曲詰は「5X5」で描くのだから殆どの漢字は無理だ、「7X7」に拡げても表現出来ない漢字の方が普通に多い。

旧書体とそれに対しての新書体がある、例えば「櫻」>「桜」、「澤」>「沢」、「佛」>「仏」、「應」>「応」、「歳」>「才」などで旧書体は歯が立たない。
旧書体を中心に、パソコンでは複雑な漢字や書体は使えない事も多い(少なくとも面倒だ)。

曲詰では画数を減らして、使用駒数を減らす必要が圧倒的に多いので、省略形や簡素形の漢字があれば使用したい事がある。
一番簡素な字体・字形をなおも省略して、字として読める駒数が少ないものを探す事になる。
それでも大抵は画数や駒数が多すぎる。

「漢字・欠」は冠の部分と、下の「人」の部分がある。
「人」の最小形は「3X3」だが、冠の部分は省略形に悩み、「3X3・人」とバランスが良い形が見つからない。
今回はバランスが悪いままに使ったが、パーツとして使う場合は冠の部分の省略が必要と思う。

省略漢字はワープロで書き難いが、前例として「風」がある。
ただし「凡(ぼん)」を作ろうとすると、同じか似たデザインになりそうで悩む。

渡辺進作「村山隆治「詰将棋教室」p.216、朝日新聞S12」:「風」(組曲「カミ風」の1局)
37桂(A)・同銀不成・23角成・34歩合・55金・同玉・33馬・同金・65飛・同玉・74竜・同香・87桂・55玉・73角成 まで15手詰
(A)23角成以下手順前後成立。
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詰上り図
watanabes_03e.jpg
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丸山正為作「将棋イロハ図(コピー版:第11番」「象形曲詰・へ」
74竜・43玉・34金・32玉・33香(A)・21玉・71竜・12玉(あ)・13歩・22玉・31竜・13玉・11竜・12歩合・14歩・同玉・12竜・13飛合(い)・15歩・同玉・13竜・26玉・27飛・36玉・16竜 まで25手詰
m011.jpg
(A)72竜・42歩合・33香以下迂回的手順有り。
(あ)22玉は31竜・12玉・13歩以下本手順に戻る。
(い)13桂合は、23竜・15玉・24竜・16玉・17歩以下変化同手数。
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第1014番は、「詰図の舞」、「漢字・欠」だ。
第1018番は、「詰図の舞」「漢字」で、詰上がり駒数の少ない字だ。
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第1018番「詰図の舞」「漢字」21手詰
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作意は、 2020/11/15 へ
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2020/09/28 の作意(スクロール)

第1014番:「詰図の舞」、「漢字・欠」
43角成・同歩・34金・54玉・53桂成・同桂・63銀不成・45玉・55金・同玉・64銀不成・同玉・74馬・55玉・47桂・同と・56金 まで17手詰
詰上り図
3000_1e.jpg

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