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初心者向けの作図と問題とは [詰将棋]

柳原裕司編集・同人誌「詰将棋ファン・2号」の浦野真彦八段のインタビュー記事は面白い。
ベストセラーの「詰将棋ハンドブック」シリーズの成り立ちと哲学を語っている。
マニア向けの一般作品ではハードルが高く作図が難しくなる制限だが、初心者向けの短手数としては必要と思う部分がある。

引用すると、初心者向けとして
・詰め上がりで3手以上かかる別詰を無くする(ルール上は最終手の別詰は不問)。(1)
・詰め上がりで、例えば合駒絡み等、取っても取らなくとも詰むややこしい変化を無くす(ルール上は収束3手は変化同手数は可とする)。(2)
・駒の成・不成の非限定を無くする(ルール上では別詰ではないと言う根拠はないが、慣例的に不完全扱いはしない。解答としてはどちらも正解だ)。(3)
・駒が不自然に当たる配置を無くす。(4)
・攻め方は迂回手順を避けて最短で詰ます。(5)
・基本的には王手を続けて詰めば良し(ルール上は長手数の変化別詰は不可)。(6)
・懸賞問題は完全限定が基本。(7)

一般にはこれを全て満たす詰将棋は極めて少ない筈だ((4)はルールとは別だから除いても・・・。変化別詰問題も絡んで来る・・)。
私自身は、逆算でのあぶり出し曲詰創作を始めてから、初めて最初の2つを意識した。
(3・5・7)は作者側は意識するべきとは思うが、作図が出来なくなりそうだ。
(6)は作図上でコントロールが難しいケースもある、変化を判り易くする駒の配置・追加の考え方にも繋がる。

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伊藤路歩作「新イロハ歌詰(詰パラ1982.02)・第14番」・「カ」
46歩・同銀成・54角・同金・44銀右成・同香・34飛成・同銀・57桂・同成銀・36金・55玉・67桂・同成銀・56香 まで15手詰
74桂は不要駒だろう。
itour_14.jpg
詰上り図
itour_14e.jpg
伊藤路歩作「新イロハ歌詰(詰パラ1982.02)・第15番」・「ヤ」
44竜・同桂(あ)・64角成・同玉・75角・55玉・66竜・同歩・64角・同玉・65金 まで11手詰
作者解説で63歩は飾り駒。
(あ)46玉は、解説では35竜・47玉・36竜・48玉・68竜・58歩合・75角以下。>この順は11手駒余らずの変化同手数と13手66合余りの13手変化長になる。
他に35竜・47玉・67竜・57香合・36竜・48玉・26角成・49玉・27馬・48玉・38馬まで13手駒余り変化長もある。
itour_15.jpg
詰上り図
itour_15e.jpg
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第952番は、あえて言えば実戦形あるいは桂香図式だ。
第956番は、「と歩の舞」で、盤面が「と歩図式」だ。
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第956番「と歩の舞」23手詰
2832_1.jpg
作意は、 2019/11/15 へ
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2019/09/28 の作意(スクロール)

第952番:
21と・同玉・31角成・同玉・53角成・22玉・42飛成・32金合・同竜・同玉・44桂・22玉・31馬・同玉・32金 まで 15手

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