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「象戯童翫集第9番」他 [詰将棋]

清水孝晏編・酒井桂史作「酒井桂史作品集(野口版)」(1976)は、「酒井桂史王玉編」をガリ版で刊行した「酒井桂史作品集(上)」(1951)「酒井桂史作品集(下)」(1955)に、未完成メモを加えて野口益雄氏が復刊した。
多数の中長編の構想作を含み有名作も多いが、仮名文字のあぶり出し曲詰が27題含まれ、丸山正為作「将棋イロハ字図」の最初と同じ昭和初期の将棋月報誌時代の曲詰だ。
なお「酒井桂史作品集(野口版)」には初形象形曲詰は、未完成メモに19手詰(不完全)1作と、第83番の49手詰の左右対称象形がある、後者は長編趣向作だ(完全かは微妙)。
変化長手数や変化同手数や非限定はどちらもあるが、時代背景も絡みそれを含めて鑑賞する作品と思う。
ただし、収束形やデザインの希少性を考える時は扱いは悩ましい。
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「象戯童翫集(野口版)・第9番」を紹介するが疑問局だ。
88銀・同玉・89金・77玉(あ)・78金・同玉・58竜・77玉・78竜・66玉・67銀・55玉(い)・54と・同金・58竜・同馬(う)・45角成・同金・47桂打・同銀・同桂・同馬・66銀打 まで23手詰
(あ)77玉は67竜・同桂成・同角成で詰むので、誤作意だろう。
従って、89同玉・59竜・88玉・89竜・77玉・78竜・66玉で作意に合流する、手数同じ。
(い)同桂成は、同竜・55玉・54と・同金・56竜・44玉・54飛・同馬・34角成・同玉・54竜・44合・24金・35玉・25金まで27手3駒余りで、4手変化長。
(う)44玉は(い)と同じ手順で2手長駒余り。
詰上りが「九」からは崩れるが初形99玉からは難しかったか?。
(あ)は誤作意??、(い)の4手変化長3駒余りは江戸時代は許容範囲だったか?。
作意の解釈が悩ましい疑問局だ。
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詰上り図
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酒井桂史作「酒井桂史作品集(野口版)・第43番」・仮名文字「ツ」
58馬・同玉・67銀・同玉・57飛・66玉・77竜・55玉・56飛・45玉・35金・56玉・68桂・55玉・57竜 まで15手詰
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詰上り図
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酒井桂史作「酒井桂史作品集(野口版)・第44番」・仮名文字「ネ」
33角成・同金・同竜・同香・56桂・54玉(あ)・66桂・同竜(い)・53金・55玉・73角成・同歩・44銀 まで13手詰
(あ)55玉で、65金・同竜・73角成・54玉・53と・同玉・65桂以下25手駒余りの変化長手数。58銀を除くと55玉は15手駒余りになる。
(い)55玉・65金・同竜・73角成・同歩・44銀で、変化同手数で文字崩れ。
58銀を無くして、変化同手数と2手長駒余り変化長手数有りの完全作か?。
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詰上り図
sakaik_044e.jpg
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第927番・第928番は、盤面のと歩図式。
第933番は、不成がある手筋作。
第934番は、小駒図式の、盤面と歩図式。
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第933番続不成の舞:23手詰
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第934番と歩の舞:15手詰
2798_1.jpg
作意は、 2019/07/18 へ
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2019/05/31 の作意(スクロール)
第927番:と歩の舞:
23歩成・21玉・12角・11玉・22と・同玉・13歩成・11玉・21角成・同玉・23香・32玉・22香成 まで13手
第928番:と歩の舞:
32角・同玉・33金・21玉・31と・12玉・21角・11玉・23桂・同歩・22金・同玉・32角成・12玉・21馬 まで15手
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