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「対称形」から「対称形」の立体曲詰 [詰将棋]

立体曲詰の作図は自由度が少ない。
その中で、少しは自由度があるのが、「図形・対称」だろう。
その中でも、中央部の5筋に玉があり、主にその5筋を上下する形が対称図形になりやすい。
中央部に駒が有っても、増えても、対称形は維持するからだ。
5筋を挟む左右の配置駒は、初形も詰上りも同じで動かない事も多くなる、それでも対称形は継続している。
そして、それでも自由度を求めると、ほぼ対称形とか、崩れ文字・崩れ図形で、妥協する事になってしまう。


門脇芳雄作「曲詰百歌仙:第4番:5駒横1線(8段目)」
作意
96飛・同玉・87銀打・97玉・75角・88玉・97角・同玉・98銀・同玉・88金・同玉・55馬・79玉・89金・68玉・69銀・同玉・79飛・68玉・78金・57玉・58歩・同玉・59飛・同玉・77馬・58玉・68馬 まで29手
詰上り形の乱れあり(69玉)。
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詰上り図
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田中至作「過雁組曲」:第62番「あぶり出し曲詰・N」
作意
37銀・45玉・35竜(A)・同桂・34銀不成・55玉・67桂・同銀不成・56歩・同銀成・67桂・同成銀・46馬 まで13手
(A)54銀不成・55玉・67桂・同銀不成・56歩・同銀成・35竜以下長手数の余詰。
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詰上り図
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第1221番は、「寄木の舞」「図形・対称」>「図形・対称」だ。
第1225番は、「寄木の舞」「図形・対称」> 「図形・対称」だ。  
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第1225番「寄木の舞」「図形・対称」>「図形・対称」 11手
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作意は、  2024/04/10 へ
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2024/02/22 の作意

第1221番:「寄木の舞」「図形・対称」>「図形・対称」
作意
55飛・同玉・66銀・56玉・74馬・65歩合(非限定)・同馬・同桂・57歩・同桂成・65銀・55玉・54銀成 まで13手詰
詰上り図
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芹田修作「酔鯨」について [詰将棋]

芹田修作「酔鯨」は、110作を収録する作品集だ。
初形を見ると、短編から中編に見えるが、実際は49手詰までの長編的な手数の作品も含んでいる。
手筋作が中心と思うが、手順の狙いは多岐に渡る。
密度が高い短編と、粘り強い中編が収録されており、それぞれが評価されている。
印象としては、少ない初形配置駒数から、粘っこい好手順が引き出される作品が多い。
作図方法は、逆算が中心に思えるが曲詰は少ない。

芹田修作「酔鯨 :第38番」あぶり出し曲詰
作意
55銀・同銀・66桂・同銀・65銀・同金・46桂・同銀・44飛・55玉・45角成・同桂・54飛・同玉・44角成 まで15手
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詰上り図
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田中至作「過雁組曲」:第61番「あぶり出し曲詰・M」
作意
35銀・55玉・77角・同桂成・75竜・同銀・65金・45玉・36金・同と・34馬 まで11手
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詰上り図
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第1220番は、「詰図の舞」「小文字アルファベット・t(筆記体)」だ。
第1224番は、「詰図の舞」「小文字アルファベット・u」だ、変化別詰で変化長絡みもある。
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第1224番「詰図の舞」「小文字アルファベット・u」15手
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作意は、 2024/04/04
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2024/02/16 の作意

第1220番:「詰図の舞」「小文字アルファベット・t(筆記体)」
作意
84角成・56玉・65竜・同玉・54角・56玉・47銀・同と・58飛・同と・48桂・同と・57馬 まで13手詰
詰上り図
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ギリシャ文字「ψ(プサイ)」漢字「兵(へい)」等 [詰将棋]

2024/03/01に「詰将棋駒の舞(新館)」の定期更新を行った。
「2024/02月-1」の作意発表は、「詰図の舞」「あぶり出し・ギリシャ文字・ψ(プサイ)」だ。
「2024/02月-2」の作意発表は、「詰図の舞」「あぶり出し・漢字・兵(へい)」だ。
「詰図の舞」「寄木の舞」の追加登録も行った。

「2024/03月-1」は、「詰図の舞」「あぶり出し・ギリシャ文字・Ω(オメガ)」だ。
「2024/03月-2」は、「詰図の舞」「あぶり出し・漢字」だ。

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ギリシャ文字「ψ(プサイ)」は、読めるにはどうしても大きなデザインになってしまう、数学等では使うが大文字・小文字を含めて、馴染みの少ない人が多いだろう。
コンパクトに作ると、別の文字になってしまう。
漢字「兵(へい)」は「戸」と同じで、縦に長くなる傾向がある字だ。
さらには全体に駒数と密度が高く、不動駒が増えてしまう文字だ。
本作品では入玉から下段玉に追い出す手順で、収束の駒が渋滞した。

1219番「図形・9駒線:横一線(2段目)」は、「5駒横一線(2段目)」と収束は似ている。馬による詰上りが一般的であり、中央付近では段目によらず、一般的な公式的な収束形だ。
9駒になっても、中央の繋ぎの部分で左辺の序盤と右辺の収束を繋ぐ形となる。


門脇芳雄作「曲詰百歌仙:参考図(p.63):5駒横1線(7段目)」
作意
88と・同成香・78銀・同成香・87竜・88成香・同竜・同玉・77角・79玉・69金・同玉・59金・78玉・79香・同玉・69金・同玉・58飛成・同玉・57金・49玉・16馬・48玉・38馬・57玉・47馬 まで27手
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詰上り図
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田中至作「過雁組曲」:第60番「あぶり出し曲詰・L」
作意
35金・43玉・42桂成・同玉・43角成・同玉(あ)・44金・同玉・55金・同玉・57香・同桂成・65馬・同玉・66金 まで15手
(あ)解説で31玉は、24金・37桂成・64馬・22玉・33馬・21玉・54馬・12玉・23金まで同手数桂余りとなっている。
だが、41玉で52銀成・31玉以下2手長駒余りになる。色々な攻め方があるが、同手数駒余りの順が見つからない。一応、2手長駒余りとしておく。
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詰上り図
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第1219番は、「詰図の舞」「図形・9駒線:横一線(2段目)」だ。
第1223番は、「詰図の舞」「図形・9駒線:横一線(4段目)」だ。
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第1223番「詰図の舞」「図形・9駒線:横一線(4段目)」35手
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作意は、 2024/03/29  へ
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2024/02/10 の作意

第1219番:「詰図の舞」「図形・9駒線:横一線(2段目)」
作意
81飛・同玉・91香成・同玉・92歩・81玉・82歩・92玉・93金・91玉・81歩成・同玉・73桂不成・同銀・92金打・71玉・82金上・同銀・61歩成・同玉・51桂成・同金・同と・同玉・62金・42玉・52金打・31玉・21と・同玉・12角・31玉・22銀成・同と・43馬・32玉・42馬 まで37手詰
詰上り図
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曲詰「漢字・戸(と)」について [詰将棋]

「漢字・戸(と)」は、これ自体が部首の漢字だ。
作りやすければ、部首・パーツとして有用になる筈だが、1218番を見ればパーツに使うのは難しすぎる。
旧字として、上の横線がつながった漢字もあるが、より難しい。
漢字「戸」は上部と左辺の駒密度が高すぎて、曲詰としては相当にバランスが悪い。
漢字「戸」のデザインは、縦長にならざるを得ず、バランスが悪くとも駒数を減らすためには、幅を狭くする必要もある。
実は、似た問題を抱える漢字は他にもあり、作図を避けていると、未作図で残ってしまう。

門脇芳雄作「曲詰百歌仙:第3番:5駒横1線(6段目)」
作意
62金・同玉・63桂成・同と・53銀成・同と・56桂・63歩合・同香成・同玉・54角成(A)・同玉・64角成・同と・55歩・同と・66桂・同と・55歩・同と・44竜・56玉・46竜 まで23手
(A)手順前後成立(作者解説)。
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詰上り図
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田中至作「過雁組曲」:第59番「あぶり出し曲詰・K」
作意
54と・45玉・36金・54玉・65金・同成香・同銀・同玉・74馬・54玉・57飛・同馬・56香・同馬・65金・同竜・63馬・55玉・67桂・同馬・46金 まで21手
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詰上り図
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第1218番は、「詰図の舞」「漢字・戸(と)」だ。
第1222番は、「詰図の舞」「漢字」だ。
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第1222番「詰図の舞」「漢字」25手
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作意は、 2024/03/23
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2024/02/04 の作意

第1218番:「詰図の舞」「漢字・戸(と)」
作意
52銀成・44玉・35銀・55玉・33角成・44歩合・46銀引・同角・56歩・同桂・66銀・64玉・63成香・同玉・62桂成・64玉・42馬・同銀・65香 まで19手詰
詰上り図
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河内勲著「二代伊藤宗印 象戯勇略」について [詰将棋]

河内勲著「二代伊藤宗印 象戯勇略」について。
古図式の鑑賞と不備作の補正を行うシリーズの1作で、「象戯勇略」の研究書だ。
図面は「詰将棋古図式鑑賞同好会「象戯図式(勇略百番)」(編集日野秀男 昭和32年9月25日配本、ガリ版)による。
「古図式全書(第5巻) 二代宗印図式集 勇略百番」全日本詰将棋連盟 昭和39年2月1日発行 は日野秀男・鶴田諸兄の編集責任となっており、上記ガリ版をもとにした出版と思われる、本書は図面と手順と短評のみだ。
河内著の本は、趣旨から不完全の有無の検討と補正が目的で、解説もそれに従う。
だが図面も手順も読みやすく、さらに補正もあるので、現在に「象戯勇略」を読みたい人には必携だと言える。
内容が豊富だが印象に残っている記述は
「『勇略』は中段玉で構成された異色の図式集なので不完全作が多いのではないかと思っていた。
全作品の点検後、完全作が7割もあり、没後に刊行された『精妙』に匹敵する事を知った」」(p.37)だ。


門脇芳雄作「曲詰百歌仙:第5番:5駒横1線(5段目)」
作意
52飛成・同玉・53銀成・同玉・43歩成・同玉・42金・同香・55桂・54玉・45金・同銀・32馬・55玉・65馬 まで15手
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詰上り図
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田中至作「過雁組曲」:第58番「あぶり出し曲詰・J」
作意
54飛・63玉・64飛・同玉・56桂・63玉・54銀・同玉・44金・63玉・52飛成・同玉・42桂成・同角・64桂・63玉・52銀・64玉・54金・同玉・55馬 まで21手
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詰上り図
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第1217番は、「寄木の舞」「図形・対称」>「S」だ。
第1221番は、「寄木の舞」「図形・対称」>  だ。
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第1221番「寄木の舞」「図形・対称」> 、13手
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作意は、 2024/03/17
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2024/01/29 の作意

第1217番:「寄木の舞」「図形・対称」>「S」
作意
45飛・同玉・35金・55玉・54銀成・同玉・44金・55玉・47桂・同馬・66銀 まで11手詰
詰上り図
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