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河村古仙作のあぶり出し市松 [詰将棋]

詰パラ2019/07号の看寿賞選考で、石本作陣形図式=金無双が候補だった。

囲い以外の駒が非常に少ないが好手順が続くという、陣形図式の好作だ。

重量級が揃う長編部門では目立たなかったが、中編の長さならばどの様な評価なのかが気になる(長い手順も特徴なのだが・・・)。

陣形図式は美濃囲系がぼつぼつ発表されている、金銀のバランスが良いのだろう。

矢倉や穴熊は、駒取・ばらしが必要な事が多く、似た詰まし方になりやすい。

金無双はそのままでも簡単に詰めろになる陣形であるが、詰まし易い事が好作になるかは別問題だ。


江戸時代の小型のあぶり出し曲詰は「秘曲集」「極妙」以外は少ない。

幕末の河村古仙作「将棋貫珠・第40番」は隅1/4の市松だ。

小型あぶり出し市松としては、今でも中央のダイヤ等以外は少ないと思う。

河村古仙作「将棋貫珠・第40番」・「市松」

75金・同と・64金・同桂・83馬・同玉・73金・92玉・84桂・81玉・93桂不成・71玉・53馬・同飛・62香成(A) まで15手詰

(A)62金と72金と72桂成もあるが字崩れ。どれも自然な手で、気になる。

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詰上り図

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酒井桂史作「酒井桂史作品集(野口版)・第48番」・仮名文字「ウ」

56竜・同玉・46飛・55玉・44銀不成・46玉・64角成・同香・47金・45玉・34銀・54玉・53と まで13手詰

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詰上り図

sakaik_048e.jpg
酒井桂史作「酒井桂史作品集(野口版)・第49番」・仮名文字「ヰ」

62桂成・同玉・63桂成・同玉・74銀(A)・64玉(あ)・66香・同角・65歩・55玉・64銀・45玉・46銀 まで13手詰

(あ)72玉で73銀成以下19手詰の変化長手数。

(A)66香の手順前後が成立し、こちらは変化も割り切れている。

誤作意かも知れない、76飛を香にすると66香以下に限定出来る。

sakaik_049.jpg
詰上り図

sakaik_049e.jpg
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第933番は銀の不成で、第934番は小駒と歩図式。



第939番は「落城の舞」で「矢倉崩れ」だ、後半手順は流れた。

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第939番落城の舞・39手詰

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2019/06/24 の作意(スクロール)

第933番:続不成の舞・

22銀・同玉・33銀不成・同玉・42角成・22玉・31銀不成・13玉・22銀不成・同玉・32金・13玉・24金・同歩・31馬・23玉・22馬 まで17手

第934番:と歩の舞・

33銀・34玉・44金・23玉・25香・24歩合・同香・13玉・22銀不成・24玉・25歩・23玉(あ)・33金・14玉・15と まで15手

(あ)14玉は変化同手数。


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