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桂香図式・陣形図式・実戦初形 [詰将棋]

詰将棋と指将棋との形の上での接点とも言えるのが、桂香図式であり、もう少し接点を強くしたのが陣形図式とも言える。
陣形図式の一種に、駒を並べた時の配置が多く残っている詰将棋もある、それを多数作図した宮本兼利氏もいる。
1段目に初形配置の9枚を並べた作品に「将棋図巧・第97番」があり、これ以降にも配置の似た幾つかの作例がある。

3段全ての20枚(19枚)の配置を実戦初形と呼ぶ事もあり、一時期複数作が作られた、通常は長編になるので作者数はある程度限られている。
玉方(後手方)実戦初形も、攻方(先手方)実戦初形も作られている。
しばらく見かけなかったが、添川公司作「ガイア」が登場したので再度の発展が期待される、ただし「ガイア」は同一の条件では限界的な作品なので、変化球が必要だろう。

ただ短編・中編作家的には長編の条件は手が出ないので、別のアイデアが必要だ。
下記の宮本作から何か無いかと考える事もある(似た物を作りたい訳では無い)。

宮本兼利作「将棋評論誌:昭和22年8月」
61角成・同玉・21飛成・72玉・71竜・同玉・62銀・82玉・71角・92玉・84桂・同歩・82金・93玉・81金・83玉・82角成・74玉・73馬・65玉・77桂・76玉・88桂(68桂)・75玉・76歩・同金・84馬・64玉・76桂・55玉・66馬・46玉・37金・45玉・46歩・34玉・33馬・25玉・17桂・16玉・34馬・15玉・25馬 まで43手
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今田政一作「将棋竜光(大塚播州編・コピー版:第12番」「図形・引き違い」
44馬(A)・24玉・35銀(B)・13玉・14歩・同玉・17香・同金・15香・同玉・26金・14玉・25金・同玉・28香・同金・34馬・36玉・47銀・同と・37歩・同と・45馬・同玉・46金・54玉・66桂・53玉・44銀・63玉・64歩・73玉・82飛成 まで33手詰
(A)35銀以下、同玉・27桂・24玉・14金・25玉・22飛成・同金・26歩以下余詰。
(B)35馬以下、23玉・45馬・34歩合・24歩・13玉・14歩・同玉・17香・同金・25銀・同玉・46馬・24玉・26香・13玉・22飛成・同金・14歩・12玉・22香成・同玉・13金・21玉・54馬以下余詰。
どちらも柿木将棋ならではの難しい手順だ、頭4手を省く形が暫定的な修正図だろう、歴代3作目の「引き違い」だ。
ryuukou_012.jpg
詰上り図
ryuukou_012e.jpg
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第997番は、桂香図式で、14銀以外の配置はまずまず実戦形的(主観)だろう。
第1001番は、やはり桂香図式で同時に小駒図式だ。
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第1001番「続小駒の舞」25手詰
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作意は、 2020/08/05 へ
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2020/06/18 の作意(スクロール)

第997番:桂香図式
24桂・同歩・13歩・同玉・22銀・同玉・34桂・12玉(あ)・22金・13玉・23金・同玉・32銀・12玉・13歩・同桂・22桂成・同玉・31馬・12玉・21馬 まで21手詰
(あ)同歩は33銀・同桂・32金・12玉・13歩以下。

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